「路上、お邪魔ですか?」

渋谷区立松濤美術館
9月19日開始

アーティスト

路上観察学会(赤瀬川原平、藤森照信、林丈二、南伸坊、松田哲夫、杉浦日向子、一木努、荒俣 宏、飯村昭彦)、鈴木康広、ギリヤーク尼ヶ崎、Chim↑Pom from Smappa!Group、山田脩二、迫川尚子、児玉房子、ダニエル・エヴェレット、銭湯山車巡行部、GROUP
かつて日本には、公界(くがい)と呼ばれる一定の制度や権力の及ばない自由な空間が存在していました。寺社の門前や宿場町に見られた領域は、移動する人々や芸能を受け入れ、文化や交流を育む装置でもありました。

現代における「路上」は、そうした歴史的空間と完全に重なる訳ではありませんが、所有や統治の枠組みが曖昧で、ときに制度へのレジスタンスによって、路上に自由を見出そうとしてきました。一方で路上は、単に自由や解放の象徴だけではありません。排除の論理によって居心地の悪さや不安定さも抱えています。本展では、路上をキーワードに紹介可能な作品や歴史的なできごと、さらには言説をふくめ、現代においてますます複雑になる公共性がもつ課題を考えます。

本展の開催は、1986年に発足した「路上観察学会」の創設40周年も契機としています。赤瀬川原平や藤森照信らによって結成された路上観察学会は、意図をもって生み出された芸術作品ではなく、都市と自然とが意図せず生み出した状況を、可笑しみをもって取り上げる「目」を、メディアを通して共有した活動です。そこには路上がもつ豊かさを伝えるとともに、開発によって均質化した都市への批判も込められていました。

「彼女が邪魔だった」― これは、2020年に渋谷で起きた路上生活者殺害事件で、加害者が発した言葉です。路上は、所有が曖昧であるがゆえに公序が強調され、時に他者の主観的ルールが衝突する息苦しさを孕んだ空間でもあります。2020年の事件は、公共性の意味を取り違えたときに起こりうる取り返しのつかない暴力を私たちに突きつけました。

それでも、この「自由」と「邪魔」が共存する路上においてこそ、批評的な文化実践が数多く立ち上がってきたのです。本展は、現代美術から歴史的資料、公園の遊具や銭湯、大道芸までをも紹介しながら、路上は誰のものか?をキーワードに、過去の実践から現代の都市に対する批評的なアプローチまでをたどりながら路上の公共性を探ります。批評とユーモアの喧騒に溢れた、路上芸術に出会いにきてください。

スケジュール

2026年9月19日(土)〜2026年11月23日(月)

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
月曜日
9月21日、10月12日、11月23日は開館
9月24日、10月13日、11月4日は休館
入場料一般 1000円、大学生 800円、高校生・60歳以上 500円、中学生・小学生 100円、障がい者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://shoto-museum.jp/exhibitions/213rojo/
会場渋谷区立松濤美術館
http://www.shoto-museum.jp/
住所〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
アクセス京王井の頭線神泉駅西口より徒歩5分、JR渋谷駅ハチ公口より徒歩15分
電話番号03-3465-9421
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

展覧会の巡回スケジュール

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません

Tokyo Art Beat Mail Magazine

アートの最新情報を、毎週お届けします。
登録は無料です。