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「RUINART×Julian Charrière “conversations with nature 2025”」

アネックス青山
終了しました

アーティスト

ジュリアン・シャリエール
世界最古のシャンパーニュメゾン ルイナールは、1729年にシャンパーニュ地方ランスで創業して以来、シャルドネの魅力を最大限に引き出す高度な技術と感性を磨き続け、「シャルドネの芸術」と称される味わいを追求してきました。ルイナールは常にテロワールの声に耳を傾け、自然から学び続けることを大切にしています。そして、この「自然との対話」という理念に共鳴するアーティストたちと数々のコラボレーションを行ってきました。その一環として、ルイナールではアートを通じて自然観とクラフツマンシップを発信する取り組み「conversations with nature」を継続的に展開しています。

地球温暖化による環境変化は、シャンパーニュ造りにも大きな影響を及ぼしています。ルイナールの醸造チームは、およそ10年にわたりシャルドネのプロファイル変化を継続的に観察し、栽培と醸造の両面から気候変動の課題を乗り越えてきました。これは、メゾンが大切にしてきた「自然との対話」の成果でもあります。芸術は、自己と他者を結びつけ、考え方を啓発し、時に人の意識や行動を変容させる力を持っています。2025年、ルイナールはその理念をさらに発展させ、アーティストのジュリアン・シャリエール氏とのコラボレーションを実現。「自分たちが直面している課題について考え、対話をはじめるきっかけをつくりたい」という想いを、アート作品を通して表現します。

ジュリアン・シャリエール氏の作品は、「時間×物質×変容」が交差する地点に、近代以降の環境・政治・文化の背景を重ね合わせることで、“深い時間”=ディープタイムを掘り起こす試みです。今回のコラボレーションでは、ルイナールの地下クレイエール(白亜質のセラー)がインスピレーション源のひとつとなりました。4,500万年前、ルテシアン海に覆われていたシャンパーニュ地方の地層に刻まれた“古代の海の記憶”と、現代のサンゴ礁が警鐘を鳴らす海洋の危機とを重ね合わせ、「失われた海の記憶」というテーマが生まれました。人間の寿命や日常の時間感覚を超えた“地質学的時間”のスケールで、景観や物質が変化してきた歴史と、その中で人類が生み出してきた関係性を可視化しようとしています。

作品は、クレイエールのチョークの壁に眠る化石のささやきを呼び覚ますかのような体験型のサウンド・インスタレーションをはじめ、世界各地のサンゴ礁を撮影したデジタル画像を色分解し、白亜・石灰岩・サンゴ由来の顔料で再解釈した版画作品で構成されます。19世紀のリトグラフ技法を参照し石灰石版に像を浮かび上がらせることで、地質学的時間と現代の海の脆さを一枚の作品に凝縮。淡く漂白されたような色調は、保存と喪失の狭間にある儚さを象徴しています。

会場: 大倉集古館、Annex Aoyama

スケジュール

2025年11月5日(水)〜2025年11月9日(日)

開館情報

時間
11:0020:00
最終日は18:00まで
大倉集古館は10:00~18:00
入場料無料
会場アネックス青山
https://www.annex-aoyama.com/
住所〒107-8351 東京都港区南青山3-1-26
アクセス東京メトロ千代田線・半蔵門線・銀座線表参道駅A4出口より徒歩5分
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