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RYO OGATA 「百鬼夜行」

DIGINNER GALLERY WORKSHOP
終了しました

アーティスト

RYO OGATA
RYO OGATAが描く、不思議とリアルが交差する妖怪の世界が、再びDIGINNER GALLERYに帰ってきます。2023年の個展「NIRVANA」に続き、Diginner Galleryが開催する2度目となるRYO OGATAの展覧会「百鬼夜行」では、古くから日本美術に描かれてきた“百鬼夜行”の世界を、OGATA独自の視点と現代的な解釈で再構成。私たちの日常と地続きにある“目に見えない存在”たちが、絵画と立体を通じて空間に立ち現れます。

本展のマスターピースとなるのは、四連の大作「百鬼夜行」。パネルに墨と彩色で描かれたこの作品は、かつての絵巻物や水墨画の構成をリファレンスしながらも、都市的な雑踏や気配がにじむ作品です。

今回は特に“余白”に重点を置き、視線の流れや構図全体のリズムを意識して制作。引きで見たときのシルエットや、静けさの中に漂う緊張感が、作品に深みを与えています。作家自身も語るように、OGATAの描く妖怪たちは「人間でも自然でもない、中間の存在」。彼らは完全な想像の産物ではなく、日々の生活のなかで作家が耳と目で拾い集めた観察から生まれています。街の中で飛びまうカラスや、路地裏の猫、あるいは赤ら顔の酔っ払い――そうした風景が、彼のフィルターを通じて妖怪として現れ、まるで人間とともに百鬼夜行しているかのような姿を見せます。自然と人間の間に立ち、見えない世界をつなげる存在としての妖怪。OGATAはその立ち位置に強い関心を持ち、作品に落とし込んでいます。

展示空間は2フロア構成で、1階には「百鬼夜行」の大作と、その足元にまるで絵から抜け出してきたかのような妖怪のフィギュア群が並びます。作家がこれまで繰り返し制作してきたこの立体群は、平面と立体の世界を接続する存在として機能し、観る者の想像をより自由に広げてくれるでしょう。2階では、「百鬼夜行」の世界観を切り取った小作品群に加え、著名アーティストやミュージシャンに化けたキャラクターたちを描いたポップでユーモラスな新作も登場。さらに、修士課程の卒業制作として発表された代表作「NIRVANA」もあわせて展示し、作家の幅広い表現が一望できる構成となっています。

今回の作品群では、日本画や水墨画に見られる構成・筆致・余白の扱いを現代的な感性でとらえ直すと同時に、ストリートカルチャーや都市的なユーモアが加味されており、RYO OGATAならではの“今”の日本画とも言えるでしょう。筆づかいも進化し、今回は太筆を用い、手首だけでなく腕全体を使った描写によって、よりダイナミックな肉体性と作家の呼吸・集中が画面に表れています。

22歳の若き藝大生・RYO OGATAの作品は、懐かしさと新しさ、静けさと躍動をあわせ持つ、不思議な魅力にあふれています。ぜひ本展「百鬼夜行」にて、現代に生きる妖怪たちとの出会いをお楽しみください。

スケジュール

2025年8月2日(土)〜2025年8月17日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
8月4日・12日は休廊
入場料無料
展覧会URLhttps://diginner.com/2025/07/14/ryo-ogata-exhibition【百鬼夜行】-2025-8-2sat〜8-17sun/
会場DIGINNER GALLERY WORKSHOP
http://diginner.com/category/exhibition/
住所〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-11-2
アクセス東急東横線・東急大井町線自由が丘駅北口より徒歩1分
電話番号03-6421-1517
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