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わきもとさき 「わたしはおうちのお当番」
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わきもとさき 「わたしはおうちのお当番」
パープルームギャラリー
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アーティスト
わきもとさき
このたびパープルームギャラリーでは、わきもとさきによる4年ぶりの個展「わたしはおうちのお当番」を開催する。
前回2019年の個展「ひとりくらし」では展覧会の会期中わきもとが開廊時間以外もずっとギャラリー内で生活し、文字通り美術と生活の境界に揺さぶりをかけた。とはいえ、前回の個展はパープルームのキュレーションの色が濃かったため本展は鑑賞者がわきもと作品が持っているポテンシャルとじっくりと対峙できるようきわめてシンプルな会場構成となっている。
わきもとは一貫してホームセンターで売られている資材、使い古された布や生活のゴミ、配達物などを寄せ集めて作品をつくっている。それを美術の用語に当てはめればアッサンブラージュの手法に分類することができるだろう。けれども、わきもとの作品からはかつての「ダダ」「ポップアート」「ヌーヴォー・レアリスム」の気配はあまり感じられない。わきもとは美術史の上での闘争とは一定の距離をとり、自身の生活と制作の純度を下げないよう気を配っているのだ。わきもとが戦後日本の前衛美術の流れを汲む美術批評家、椹木野衣を「さわちゃん」呼ばわりすることからも明らかなように、美術界の序列に簡単に順応しない。それどころかわきもとは公共料金やカード会社からの督促状にもまったくうろたえない。わざわざ規範から逸脱することなく規範に無頓着という態度なのだ。また、制作中にいつの間にか睡眠をとり作品になる予定の物体はたちまちわきもとの寝具になってしまう。わきもとの並外れたマイペースさは「つくるとはなにか」という根本的な問いと無関係ではないし、すっかりパターン化されてしまった美術界のあらゆる営為に対して「まぁ、あわてるなよ。ゆっくり考えよう」と諭しているようでもある。
パープルームは移転を予定しておりここでの展覧会も残すところあと2、3回だろう。始動して9年目になるパープルームの今後を占う意味でも本展は重要な意味を持つ。なお、会期中の7月4日にはわきもとの父であり演歌歌手の千葉一夫とわきもとによるイベント『生活とリサイタル 演歌と寿司と美術のハーモニー』がみどり寿司で開催される。演歌と寿司と美術の共演を是非、体感してほしい。
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スケジュール
2023年7月3日(月)〜2023年7月17日(月)
開館情報
時間
15:00 〜 20:00
休館日
水曜日
入場料
無料
会場
パープルームギャラリー
http://parplume-gallery.com/
住所
〒243-0432 神奈川県海老名市中央3-2-5 ダイエー海老名店2F
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アクセス
小田急小田原線海老名駅より徒歩1分(遊歩道直結)
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