石井茂「石の刻」

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アーティスト

石井茂

この度、UNE Art Projects では10月11日(水)から10月29日(日)まで、石井茂の個展「石の刻」を開催いたします。
石井は東京都渋谷区で生まれ、明治通りを行き交う車と山手線の音を子守唄代わりにして育ちました。青年時代には渋谷区並木橋に拠点を移した「天井桟敷」にも影響を受けつつ、後の多摩美術大学二部芸術学科につながる多摩芸術学園写真学科に入学、在学中から写真家として活動してきました。また多摩美術大学や桜美林大学などで退職までの約40年間にわたり作家の育成に尽力し、多くの作家を輩出しました。

石井の制作には、ピンホール写真から近年スマートフォンで撮影した動画作品に至るまで、映像の根源たる光への眼差しと、変化、風化といった時間を被写体としている点で一貫性があります。水、砂、石。これらは石井にとって時間という形のない被写体のその場かぎりの姿であり、その出会いを写真のフレームにそっと閉じ込めているのかもしれません。石井の学生が自由に制作し個性を発揮できたのも、このおおらかな写真家としての眼差しの賜物といえるでしょう。本展は、多摩美術大学の石井ゼミ卒業生有志が石井と協力して構成を考え、作り上げた展示です。過去作品を並べた回顧展ではなく、写真家・石井茂の制作をこれまでとは別の視点で鑑賞する機会となることでしょう。

スケジュール

2023年10月11日(水)〜2023年10月29日(日)