LAID BUG2026年4月24日より、LAID BUGにて、矢沢駿によるソロエキシビジョンを開催いたします。矢沢駿は、東京を拠点に活動する3Dアーティストです。都内の高校を卒業後、南オーストラリア州アデレードにある専門学校でデジタルメディアを専攻。平面のグラフィックやウェブデザインを中心に学んでいましたが、COVIDの流行下でBlenderと出会ったことを契機に、3DCGを自身の表現の核として発展させてきました。
先行きの見えない不安と、個人の意思では抗えない制約に満ちていたパンデミックの渦中において、仮想空間は矢沢にとって唯一あらゆる要素を自ら決定できる場所となりました。光、質量、質感、時間、視点を設計し、世界のルールそのものを構築すること。それは単なる制作行為にとどまらず、外的な不自由さに抗うためのひとつの実践でもありました。
近年は、仮想空間で構築したイメージを、3Dプリンターを用いて物理的に出力する試みにも取り組んでいます。矢沢は、出力された造形をひとつの完成形として固定するのではなく、縫合や接続など、意図的な介入を通して再構成していきます。そうして生まれる作品は、コントロールされた設計物であると同時に、物質として立ち上がる過程のなかで生まれる揺らぎと、そこに加えられる身体的な介入を宿した存在でもあります。
無限に操作可能なデジタルイメージと、有限で不確実な物質世界。矢沢は、その相反する要素が拮抗しながら同時に存在する状態に美意識を見出しています。制御と逸脱のあいだに立ち上がる美しさを追求することで、現代における視覚表現の身体性やリアリティをあらためて問い直そうとしているのです。自身初のソロエキシビジョンとなる本展では、映像作品とリソグラフプリント、立体作品を発表します。ぜひご高覧ください。
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