町田市立国際版画美術館アーティスト
ダニエル・ホプファー、ゼバルト・ベーハム、パルミジャニーノ、ジャック・カロ、ヴェンツェスラウス・ホラー、アンソニー・ヴァン・ダイク、レンブラント・ファン・レイン、ステファーノ・デッラ・ベッラ、ジョヴァンニ・ベネデット・カスティリオーネ、サルヴァトール・ローザ、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ
エッチングは腐蝕法とも呼ばれる版画の技法のひとつです。直刻法のエングレーヴィングやドライポイントが、鋭い刃先で版面を直に線刻するのに対し、エッチングは酸性の液体を使って線描部分を溶かすことで、版面にインクを詰める線を作りだします。
腐蝕を防止する保護膜でおおわれた版面を先の尖った道具で描画するこの技法は、1500年頃のドイツで甲冑や剣などを装飾する金工の技から派生しました。熟練の手業をもって版を彫金していくエングレーヴィングとは異なり、「描くように」線を刻むことができるエッチングは、版画家だけでなく美術家にも用いられていくこととなります。
その即興的な線の動きは、作者の手の痕跡をいきいきと伝えます。印刷された「素描」ともいえるエッチングは、作者の内面に浮かんだ着想や奇想をも版面に映し出します。腐蝕時間の長短や道具の使い分け、描画の仕方によって生まれる多様な線の表情も見逃せません。
本展では16世紀から18世紀にかけて制作された西洋のエッチングを紹介します。さまざまな描線によって、紙上に表現された作者の内面世界をご堪能ください。
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