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「特別展示『アヴェス・ヤポニカエ〈9〉 ― 表現のダイヴァーシティ』」

インターメディアテク
終了しました
河辺華挙の描いた「鳥類写生図」は粉本、すなわち日本画の手本となる参考資料である。この巻物には様々な鳥の詳細なスケッチが収められ、いわば「紙に描いた標本」ともいえる。そのタッチは極めてリアリスティックなものであり、鳥の羽毛一枚、脚の鱗一つまでが描かれている。各部の色や羽毛の枚数を指定した絵もある。
一方、そのリアルな描画は、我々が普段目にする定型的な日本画とはあまりに隔たっている。これはすなわち、画家たちは精密な描写からステレオタイプな花鳥画まで、非常に大きな幅を持った表現を行なっていたことを意味する。
今回は「鳥類写生図第二巻」を紐解き、リアルなスケッチから図案化された日本画までが一巻に収められた様子をご覧いただきたい。さらに、同巻に収められた山本正幸(暉山)の描いた鳥に至っては全く画風が違い、より漫画的でさえある。
絵とは細密なものだけが優れているのではない。対象のどこをどう省略し、強調し、デフォルメして「絵」として完成させるか、その過程も画家の技量である。そこには時代や地域を超えたデフォルメの共通性といったものも感じられる。また、それは人間が外界をどのように見ているかを、改めて我々に教えてくれるものでもあるだろう。

スケジュール

2023年8月12日(土)〜2023年11月3日(金)

開館情報

時間
11:0018:00
金曜日・土曜日は20:00まで
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
年始年末休館、その他館が定める日
入場料無料
展覧会URLhttp://www.intermediatheque.jp/ja/schedule/view/id/IMT0267
会場インターメディアテク
http://www.intermediatheque.jp/ja/
住所〒100-7003 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー 2F、3F
アクセスJR東京駅丸ノ内南口より徒歩1分、東京メトロ千代田線二重橋前駅4番出口より徒歩約2分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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