Steffen Kern 「The Night」

LAID BUG

終了しました

アーティスト

Steffen Kern

2025年9月5日より、LAID BUGにて、Steffen Kernによるソロエキシビジョンを開催します。

ドイツ・ミュンヘンを拠点に活動するSteffenは、鉛筆と木炭を用い、精巧なドローイングを制作するアーティストです。これまで、RUTGER BRANDT GALLERY（2023 / オランダ・アムステルダム）、GALERIE CHRISTIAN PIXIS（2019 / ドイツ・ミュンヘン）などでソロエキシビジョンを開催し、ヨーロッパを中心に、グループ展やアートフェアにも積極的に参加しています。

Steffenは写真表現に強く影響を受けており、作品にも様々な写真的技巧を応用していますが、ドローイングの題材は、現実の風景や写真資料を一切使用せず、自身のスケッチからモチーフを構築しています。シンプルなスケッチを起点として、コントラストや反射、遠近法といった視覚的要素を少しずつ精緻化させていくことで、写真のような質感を創り出しています。

現代社会において、写真は身近なものであり、私たちは日々膨大な数のイメージを目にしていますが、Steffenがテーマとするのは、イメージそのものではなく、“イメージの記憶”です。Steffenの想像力と記憶から生まれたイメージは、親しみやすくもどこか不気味で、過去に見たことがあるような映画のワンシーンや普遍的な風景を描き出しています。

Steffenの日本初個展となる本展では、「夜」を題材にした作品を発表します。「夜」は、静けさや星の瞬きといったロマンチックな一面がありながら、暗闇や恐怖を連想させる一面もあります。この曖昧な二面性は、ジグムント・フロイトのエッセイ『Das Unheimliche（不気味なもの）』でも説明されているように、イメージの解釈を自由に広げる、Steffenの描画アプローチに深く根付いたテーマでもあります。

本展では新作のドローイング11点を展示予定。伝統的なメディウムを用いて、洗練された現代的な作品へと昇華する、Steffen Kernの世界に触れられる貴重な機会となります。

スケジュール

2025年9月5日(金)〜2025年10月4日(土)