この度parcelでは、2024年3月16日(土)より、System of Cultureの個展「Exhibit 6」を開催いたします。 System of Cultureの作品は「静物写真」を制作の軸にしながら、今日まで蓄積し発信され続けている膨大な量のイメージおよび理論を参照し、それらの関係を作品化することで物事に対する視点の変化を促しています。
写真研究・美術批評として活動する村上由鶴(むらかみ・ゆづ)氏は「System of Cultureが活動を開始した2010年代は、あらゆるイメージ・情報が、TumblrやInstagram、YouTubeなどのソーシャルメディア上で等価なものとして流通することが常態化した時代」であるとし、そのことがSystem of Cultureに大きな影響を与えたとしています。それ故に作家が「アルゴリズムによって最適化されたフィードを通じて、権威を剥奪されたイメージに晒され続けるというインプットの形式とその影響に自覚的である」こと、またそのような「イメージの濁流のなかでどのように存在感を示すことができるか」を問うている作家である点に特徴を見出しています。
「こうしたSNS以前とは異なる写真との触れ方は、モダニズムの時代の後に現れたコンセプチュアル・アートの存在を想起させます。コンセプチュアル・アートは、ただ世界を切り取るだけではなく、問いを発する機能を写真に与えた。そして、その問いに意味を与えるのは、写真を見る私たちとなった。見る側の、見るという行為に対する自覚。コンセプチュアル・アート以後の写真表現は、撮る側と見る側の緊張関係によって成り立つことになった。 (中略) System of Cultureがアーティストとして立つ場所は、この歴史の後に生まれた地平にあると思っている。誰もが写真を撮れる時代に、写真の性質を自覚しながら、積極的に歴史と他ジャンルを参照して「遊ぶ」こと、日常生活に広がる情報を分け隔てなく吸収し、自身の経験やコンセプトを表現するために写真を用いること。私たちはSystem of Cultureの作品を見ると、潜在的な物語や主題を探すように誘惑される。」 System of Culture「Book 2」より一部抜粋ー 大澤紗蓉子(横浜美術館 学芸員)
村上氏と大澤氏による文章にもあるように、System of Cultureの作品は今の時代における「写真」というメディアの存在意義を問う作品となっています。本展では東京では未発表の作品を展示する他、System of Cultureの全てのシリーズをまとめた 作品集「Book 2」の販売も行いますので、ぜひこの機会にご覧いただきたいと思います。
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