MAHO KUBOTA GALLERYでは、11月12日より、System of Culture個展「Exhibit 8 Pieces of Narratives」を開催いたします。
2017年に3人のアーティストによるコレクティブとして結成されたSystem of Culture(システム・オブ・カルチャー)は、現在では小松利光のアーティストネームとして活動を継続しています。 System of Cultureは、SNSやAIの普及によって日々膨大な情報とイメージにさらされる現代社会の状況を、芸術表現の主題としてメタ的な視点から捉え、美術史との接続を意識しながら実験的な作品を制作しています。
System of Cultureの表現は主に写真というメディアを通して展開されます。その写真は、ドキュメンタリーやスナップショットのように瞬間を捉えるものではなく、構図、ライティング、モチーフの選定に至るまで、綿密なコンセプトに基づいて構築された総合的な表現です。この手法により、「Still Life」「The Setting Sun」「Landscape」など、複数のテーマに基づく作品群が生み出されてきました。
本展で発表する「Pieces of Narratives」は、この「Then, Passed over」をさらに発展させた新シリーズです。本作は31枚の写真によるインスタレーションで構成され、「複数枚の写真からなる物語のデータベース(物語になる可能性をもつ写真群)」というアーティスト自身の言葉の通り、ランダムなイメージの断片が鑑賞者の前に提示されます。 System of Cultureは、写真の中に物語を構成する要素を潜ませつつ、AIによるモチーフやロケーションの選定を通じて、作家の意図を超えたイマジネーションの余白を生み出します。これにより、作品は鑑賞者の内に潜むナラティブを引き出す装置として機能します。
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