2022年9月30日より、カイカイキキギャラリーではTENGAoneによる新作個展「More Than Meets The Eye」を開催いたします。日本の米軍基地のそばで、駐在する兵士が日本に持ち込んだアメリカンスタイルのグラフィティを身近に見ながら育ったTENGAone。そこで見かけた光景に衝撃を受け、14歳で、スプレーペインティングを使用したグラフィティを自ら制作し始めました。
展覧会のタイトルとなっている英語の慣用句「More Than Meets The Eye」は「目に見えるよりもっと奥深い/隠された何かがある」という意味を持ちます。このフレーズは、作家が近年「段ボールの模刻作品」をSNSで紹介する際に意図的に使用しているタグでもあり、作家自身がグラフィティをはじめとするストリートカルチャーの現場に浸る日々を通して、いかに人々の意識が表面的な部分にしか向けられておらず、その思い込みによって日常の様々な事実を見逃しているかという事に気付かされたという体験から、模刻作品の着想を得たという経緯と意図が込めらたフレーズです。数年前から構想されてきた本展では、近年世界各地のアートフェアで披露してきた中サイズの「段ボールの模刻作品」だけでなく、今回のために作家が制作し続けてきた、より大型の作品も複数発表いたします。支持体を彫刻するところからスタートするTENGAoneの「段ボール模刻シリーズ」は、ペインティングでありながら、同時に彫刻作品でもあり、1点1点に多大な制作時間を要します。作家にとって4年ぶりの個展となる本展は、カイカイキキギャラリーの空間で、本シリーズの作品を一挙にご覧いただける貴重な機会となります。
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