FabCafe Kyoto本イベントは、道具と人の関係性を研究する「或ると在る」による研究成果とそのプロセスを公開する展示企画です。2024年9月に行った実験展に続き、今回は研究を通して見つけた道具と私たちの間に存在する関係性について展示をいたします。大江は、道具のデザインの研究をしており、3つのテーマを行き来しています。今回の展示は 道具と人との関係性 を中心にした成果です。
この研究の根底にある問いは「何のために道具をつかうのか。何ができる道具をつくるのか。」です。大江はその上に様々な視点を持ち、道具と人の間に多様な関係性を構築する実験を行ってきました。道具は、我々の暮らしに必要不可欠です。そのため、人に与える影響力が大きく、人の在り方をも左右します。例えばそれは、道具が有する機能が人の能力を奪うこともあるという事です。だから、どんな道具と共に生きるかが使い手に問われ、どんな道具を作るかが作り手には問われます。前述した根底にある問い。その上に持つ視点の中で大江が重きを置いているのが、”人が元来持つ良い所を育むための暮らしの道具” です。人が暮らす場所が、元来人が持つ良い所を育みながら生きていける場になれば、人の集合である社会はより良い方向へ進むだろうという視点です。
道具は、遥か昔の原始時代に人が過酷な世界で生き残るために生まれ、その後は便利さを求め進化し、資本主義の中心を担う存在になりました。今、私たちの手元にある最新の道具はAIやスマートフォンです。大江の研究成果は、そうした便利と少し距離をおく道具です。便利さ・経済性・娯楽は、現代の道具が存在する主要な目的ですが、それら以外に道具が人と結ぶべき関係性を考え、形にするのが大江の研究です。道具は可能性に溢れています。私たちが道具を使う理由について、考える機会になれば幸いです。
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