高松市塩江美術館切り絵作家・長谷川隆子は、香川を拠点に活動し、四国の和紙を素材に、地域に残る民話や伝承、歴史や文化を作品に反映させ、切り絵と照明による光と影を活かした大型のインスタレーションを展開しています。
本展で展示する新作《刻の方舟》(2026)は、旧約聖書に登場するノアの方舟のイメージをもとに、制作されました。暗闇の中に浮かび上がるのは、絶滅動物や絶滅危惧種の姿です。かつて大洪水という天災から生き延びるために乗り込んだ舟。いま現在、環境破壊や無分別な狩りなどによって生命をおびやかされている動物たちは、この人災から生き延びるための舟を探し求めているのではないでしょうかこの作品には人間と自然とのあいだに生じた断絶を静かに見つめ、私たちがどのような世界をつくってきたのか、そしてこれから何を選び、どのように生きていくのかという問いが込められています。
また、愛媛県立とべ動物園で発表した《まなざしの森》(2025)も、本展にあわせて再構成のうえ展示します。旧インドゾウ舎を舞台に、過去の記憶と未来の再生が交差する場所に残る気配や記憶を静かにとらえた作品です。本展は、鑑賞者一人ひとりがすべての命についてあらためて考えるきっかけとなる展示を目指します。展覧会初日の閉館後には、切り絵の空間を舞台に、身体表現のカタタチサトとサウンドアーティストOOWETSによるパフォーマンス公演を開催します。身体と音を重ねることで作品の世界観を、さらに深めることとなるでしょう。
[関連イベント]
1. パフォーマンス公演「舟旅」
日時: 2026年6月13日18:00〜18:30
登壇者: カタタチサト(身体表現)、OOWETS(サウンドアーティスト)
会場: 塩江美術館企画展示室
料金: 1000円(要事前申込み)
2. ワークショップ『影の実験室』
日時: 2026年6月21日、7月26日13:30〜15:00
登壇者: 長谷川隆子
会場: 塩江美術館陶芸室
料金: 700円(要事前申込み)
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。
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