コートヤードHIROO造本家、新島龍彦とキュレーターの鹿又亘平は2023年4月7日〜2023年4月23日の期間コートヤードHIROOにて展示会「とうてつくる」を開催します。人の想いに寄り添い、物語を紙に宿すことを制作のテーマに掲げる新島龍彦は、来場者と対話を重ねることで生まれるストーリーを紙に落とし込み、その場で製本の魅力と可能性を提示します。
また、キュレーターである鹿又亘平は、アートの社会実装をテーマに研究と実践を続け今展示会にて、作家がストーリを形にする意味を探るべく、新島龍彦の過去の制作過程を読み解き、今後作家がどのように社会と関わり、文化発展に貢献していくのかを考察して行きます。
今展示会では新島龍彦が造本家として携わった本、石原弦詩集『聲』と『石』の制作プロセスを見せることで、人との対話だけでなく、身の回りにある環境や自然との対話、自分の中での気づきが形になる様を公開し、普段見ることのない作家の内側、また、その場に訪れる来場者との対話から生まれるできごとを一緒に形にして行きます。
展示会のタイトルである「とうてつくる」の「問う」とは人の話を聞くだけにあらず、その話の真意を確認する行為です。昨今、芸術活動の社会的な重要性がアート思考の普及に見られるよう注視されてきました。問いを立てる行為は物事を見たままで判断せずに一度疑問を投げかけ、その本質を探る工程としてアート思考の中で重要な要素を持ちます。
テクノロジーが発展し、AIなどが作り手の立場を置き換える昨今、人が生み出すストーリーや制作物の価値はどこにあるのでしょうか。機械の作る作品は作家に対する冒涜という意見も聞きます。人にしか出来ない表現とはなんなのか、私たちは機械に飲み込まれて消えていってしまうのか。そんな絶えることのない疑問に、人に寄り添う作家だからこそ人の力を信じて表現を続けていくそんな意思表明を今展示会で見せていければと考えています。
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