国立映画アーカイブ東映アニメーションは、1956年に東映動画として誕生しました。この時代、日本のアニメーションは、小規模製作による短篇が主流でした。そんな中、東映動画は大規模な人員を採用し、東京・大泉に建設した最新設備を整えたスタジオで、組織化された制作体制を敷いて初の国産長篇カラーアニメーション映画『白蛇伝』(1958)を実現させたのです。初期の長篇群は、「文部省選定」の認定を受けるなど、当時のアニメーションで重視されていた教育的側面を担保しつつ、アニメーションが子どもたちの純粋な娯楽として確固たる地位を築く礎となりました。TVアニメの時代が到来すると、巨大ロボットアニメや魔女っ子シリーズで作品のさらなる多様化・量産を推し進め、それと並行するように、アニメーションの市場も拡大していきます。
日本でアニメーションが発展し、文化として成熟していく傍らには常に、深い愛情と慧眼をもって作品づくりを続ける東映動画(1998年からは東映アニメーション)の存在があったのです。
森康二、大工原章、大塚康生、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一、勝間田具治、芹川有吾、西沢信孝、西尾大介、佐藤順一、貝澤幸男…数多くの才能が、刺激的な企業風土の中で交流し、新たな表現に挑み、時代を超えて親しまれる作品を生み出してきました。
本企画は、スタジオ設立前夜の短篇から、1980年代に入り「週刊少年ジャンプ」連載マンガのアニメ化を次々と成功させて迎えた新時代の作品までを一望できる貴重な特集です。劇場用作品、TVアニメ、そしてOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)も含む67作品(45プログラム)をすべてフィルムで上映し、子どもたちの一大イベントだった「東映まんがまつり」の再現上映も行います。映画公開当時と同じ上映形態で作品を楽しめるだけでなく、TV用のアニメーションも、放送の元素材であるフィルムを大きなスクリーンで観るというユニークな体験を味わえます。
創立70周年を迎えた東映アニメーションの豊かな歴史を振り返り、新たな魅力にも出会える特別な機会を、ぜひお楽しみください。
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