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岡ともみ 「誰そ彼の部屋」
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岡ともみ 「誰そ彼の部屋」
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アーティスト
岡ともみ
水は誕生と死、この世とあの世など、相反する概念の象徴として受け取られ、その本質に境界性をもっている。水は生命や並外れた価値が誕生する場所として、しばしば神話や文献の中で象徴的に扱われると同時に、舟葬や流し雛、流し灯籠などの行事にも見られるように、川から海へと繋がり、あの世へ流れていくものとしても扱われる。また、川は物質の輸送や人が往来する交通路であるだけでなく、空ー山ー川ー海の流れの中間に位置する。現実的な空間でありながら空と海という「あの世」との繋がる場所への橋渡しをする、いわばこの世とあの世の境界にある存在である。
展覧会のタイトルとなっている「誰そ彼時」とは現代の「黄昏時」の元になったとされる言葉である。明るい昼の時間帯から、夜の時間へと変化する狭間には、「誰そ彼」、つまり「あの人は誰なのか」、と、知っている者が知らない者になり、通常の世界が異界をはらむ時間がある。本展覧会では、それ自信が境界性を内包した「水」という存在が、誰そ彼時の光にあたり、その動きを変化させていく。
岡は、自身の作品の中で、「反転」をひとつのキーワードとして扱ってきた。時の反転、動きの反転、像の反転。反転は、日常の一部を回転させ、見慣れたものを異化する作用を持っている。前作「サカサゴト」(2022)では、死人が出た時に日常の動作を逆に行うという日本の古い風習を扱った。そのような日本の古来からの考え方は、蛍光灯のなかった時代の日本家屋の中で光と闇がより近しい存在だったように、日常と異界が隣接し、同時に息づいていた世界を思わせる。岡の作品では、空間にある種のイリュージョン性を持たせながら異化する手法と、異界と共に暮らす古来の日本の姿とが現代の空間で出会い、消えかかる習俗のモニュメントのように立ち現れるのである。
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スケジュール
2022年11月23日(水)〜2022年12月2日(金)
開館情報
時間
11:30 〜 19:00
休館日
日曜日、祝日
入場料
無料
会場
art space kimura ASK?
http://www.kb-net.com/ask
住所
〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル 2F, B1F
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アクセス
東京メトロ銀座線京橋駅1番出口より徒歩1分、都営浅草線宝町駅A3番出口より徒歩2分、JR東京駅八重洲南口より徒歩10分
電話番号
03-5524-0771
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