橋本知成 「Yet, yet again.」

PARCEL
9月12日開始

アーティスト

橋本知成
この度、PARCELでは、橋本知成による個展「Yet, yet again.」を開催いたします。2022年にparcelで開催した個展以来、約4年ぶりとなる本展では、新作を中心に、橋本知成の現在地をご紹介いたします。橋本知成は、滋賀県信楽町を拠点に大型のセラミック彫刻を制作するアーティストです。これまで発表してきた作品には、立方体や球体、柱状のフォルムなど、一見すると静かで幾何学的な造形が数多く見られます。その均整の取れたフォルムは、完成された形態を目指す意志と、人の思い通りにはならない土という素材との対話のなかから生まれています。

紐状にした粘土を積み上げていく「手びねり」によって成形される巨大な土塊は、自重によってわずかに歪み、乾燥や焼成の過程でも絶えず変化を続けます。橋本はそうした素材の変化を受け止めながら、土を盛り、削り、磨き、ときに崩し、再び積み上げるという工程を何度も繰り返し、自らのイメージへ少しずつ近づいていきます。作品に残る指跡や削り跡、ひび割れ、刷毛目、金属釉薬の滲みは、そうした制作の過程で自然と現れた痕跡です。一見すると偶然によって生まれたようにも見えるその表情の奥には、理想と現実のあいだを往復しながら積み重ねられた時間と、作家の身体の記憶が静かに刻まれています。

本展で橋本が新たに発表するのは、「白」を基調としたシリーズです。これまで作品を象徴してきた金属釉薬による鮮やかな色彩から距離を置き、情報を削ぎ落とすことで、造形そのもの、そして土という素材との関係をこれまで以上に見つめ直そうとしています。白い層の奥からかすかに現れる刷毛目や金属の滲み、土のムラ、成形時のわずかな揺らぎ。これらは、従来であれば色彩の奥に隠されていたかもしれない痕跡です。しかし色彩が抑えられたことで、作品に現れる表情はむしろ豊かに立ち現れ、橋本が素材と向き合い続けてきた軌跡そのものが浮かび上がります。

展覧会タイトル「Yet, yet again.」には、「それでも、もう一度」という反復の感覚が込められています。思い描く形態へ近づこうとしても、土は絶えずその姿を変え続けます。それでも橋本は手を止めることなく、幾度も土と向き合い、造形を積み重ねていきます。その終わりのない反復は、同じことを繰り返すためではなく、自らの造形を少しずつ更新していくための営みです。本展では、新たなシリーズを通して、橋本知成が現在向き合っている造形のあり方をご紹介いたします。静けさのなかで立ち現れるのは、素材が持つ時間であり、作家が積み重ねてきた身体の痕跡でもあります。繰り返し続ける制作のなかで変化を重ねていく橋本知成の現在を、ぜひご覧ください。

スケジュール

2026年9月12日(土)〜2026年10月18日(日)

開館情報

時間
14:0019:00
休館日
月曜日、火曜日、祝日

オープニングパーティー 2026年9月11日(金) 18:00 から 21:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttps://parceltokyo.jp/exhibition/yet-yet-again/
会場PARCEL
http://parceltokyo.jp/
住所〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1 DDD hotel 1F
アクセスJR総武線馬喰町駅C4出口より徒歩1分、JR中央・総武線浅草橋駅東口より徒歩5分、都営浅草線浅草橋駅A2出口より徒歩5分、都営新宿線馬喰横山駅A1出口より徒歩5分、JR秋葉原駅昭和通り口より徒歩11分
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