TOKYO NODEトニー・アウスラー(1957年-)は、映像、彫刻、音、光、言葉を組み合わせた不可思議な没入型インスタレーションで知られるアーティストです。映像インスタレーションやプロジェクションマッピングといった立体物に映像を投影する表現スタイルを切り開いたパイオニアであり、イメージと物語、テクノロジーと人間心理、ビリーフシステム(信念)、そして社会の複雑な関係を鋭く問い続けてきました。
アウスラーの作品世界は、ポップ・カルチャーやサブカルチャーから、科学、陰謀論、宗教、超常現象、宇宙に至るまで、多様な領域へ広がります。詩的なまなざしとユーモアを通して、データの流れや監視システム、霊や信号といった現代社会における「見えないもの」への欲望と不安を映し出し、観る者の感覚を通じた思索の旅へと誘います。
本展では、現代美術家のジム・ショーも参加した初期作品《プライベート》(1994-1997年)や 《スペキュラー》(2021年)などの主要作を通覧するとともに、制作開始から四半世紀を超えて作品化される未発表作、そして本展のためのサイトスペシフィックな最新作などを発表します。加えて、アウスラーの創造の源泉でもある、科学、魔術、未確認現象などの約3,000点に及ぶ彼の収集資料の中から、今回のために厳選されたアーカイブ資料も展示されます。
近年、AIや監視技術、生成メディアの発展により、私たちの知覚や信じるものは大きく変化しています。同時に、スピリチュアルや未確認現象への関心も高まっています。こうした状況のなか、「テクノロジーと霊知のはざま」を見つめてきたアウスラーの作品は、今私たちに重要な問いを投げかけています。
本展は、魔術、メディア、アート、テクノロジーに関心を持つすべての人に、刺激的な体験をもたらします。
まだコメントはありません