「上野アーティストプロジェクト2025 刺繍―針がすくいだす世界」

東京都美術館
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アーティスト

平野利太郎、尾上雅野、岡田美佳、伏木庸平、望月真理
上野アーティストプロジェクト第9弾として開催する本展では、布地などに針で糸を刺し、縫い重ねる手法によってかたちづくられた多彩な造形と表現に注目します。手に持った針を動かし、布の表裏の行き来を繰り返す「刺繍(ししゅう)」と呼ばれるような仕事は、つくり手に自分だけの世界に潜りこむことを促し、安らぎや自己解放、時に救済をももたらすものだと言われます。一方で、布地の補修や装飾、信仰などのため、様々な時代、様々な場所で土地の風土に根ざしながら発生してきたこの手わざは、時間・空間を隔てた他者の生活への想像力を働かせるきっかけともなり得るものです。

近世以来の刺繍職人の家に生まれ、伝統的技法に基づきながら革新的な表現を追い求めた平野利太郎(ひらの としたろう・1904〜1994)。西洋刺繍の知識を土台に、毛糸を用いた躍動感ある絵画的な刺繍作品を発表し、日本手芸普及協会の会長も務めた尾上雅野(おのえ まさの・1921〜2002)。いつかどこかで目にし、記憶した風景や事物を、自由なステッチで画面上につくり上げていく岡田美佳(1969〜)。つくることをめざすのではなく、自分の奥底に流れる時間や感覚を確かめるかのように、日々、糸を刺し続ける伏木庸平(ふせぎ ようへい・1985〜)。ベンガル地方の女性たちの間で古布再生や祈りの思いから生まれ継承されてきたカンタと呼ばれる針仕事に共鳴した望月真理(1926〜2023)。

本展では、以上の大正末から現在にいたる国内の5名の刺し手たちの活動をみつめます。それぞれが手を動かし、布の上にすくい上げた「かたち」と向き合うことで、針と糸というシンプルな道具とともに続けられてきたこのいとなみの意味と可能性について、考える機会となれば幸いです。

スケジュール

開催中

2025年11月18日(火)〜2026年1月8日(木)あと34日

開館情報

時間
9:3017:30
金曜日は20:00まで開館
(入室は閉室の30分前まで)
休館日
12月1日・15日・12月22日~2026年1月3日・5日は休室
入場料一般 800円、65歳以上 500円、学生・18歳以下 無料
ミューぽん

100円OFF /  1名様まで割引 / 一般のみ適用。他の割引と併用不可

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有料会員限定

詳細はこちら
展覧会URLhttps://www.tobikan.jp/2025_uenoartistproject/
会場東京都美術館
https://www.tobikan.jp
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
アクセスJR上野駅公園改札より徒歩7分、京成電鉄京成上野駅池の端口より徒歩10分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分
電話番号03-3823-6921
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