ウロ四宮「パトラムーン」

北井画廊

12月27日終了

アーティスト

ウロ四宮

ウロ四宮は、高校時代に画家を志して以来、40年以上にわたり制作を続ける現代美術家です。1978年には「現展」で新人賞を受賞し、その後も北京・モナコ・ミュンヘンなど、国際的な舞台で高い評価を得てきました。長年描き続けている独自の球体モチーフ「パトラムーン」は、制作の過程で常に変容を重ねてきた、“ゆらぎの結晶”ともいえる象徴的な存在です。特に近年取り組む樹脂作品では、液状の樹脂がパネルの端から滴り落ち、その軌跡のまま固まることで、まるで時間そのものが物質として姿を現したかのような表現が生まれています。樹脂がもつ流動性や透明性は、従来の絵画表現を超え、次元が溶け出す瞬間を固定した“空間の輪郭”とも呼べる独特の世界を形づくっています。「パトラムーン」は、こうした物質と時間と感覚が交差する地点に生まれた、目に見えない気配をかたちにするための核であり、静謐で詩的な空間をつくり出しています。

スケジュール

開催中

2025年11月29日(土)〜2025年12月27日(土)あと22日