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「Whiteout」
「Whiteout」
VACANT ROOM
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アーティスト
沖田愛有美、坂本那々莉、髙野詩音
VACANT ROOM は、沖田愛有美、坂本那々莉、髙野詩音によるグループ展「Whiteout」を開催いたします。Whiteout とは、入射光と反射光が等しい強度で拮抗し、散乱した白光が全方向から均質に降り注ぐことで視界のコントラストが失われ、視覚や平衡感覚が乱れる光学現象を指します。本来、光は対象を可視化するための基底的な媒体ですが、その強度が閾値を超えると、自らの機能を逸脱し、可視性の前提条件を反転させます。本展は、その閾値に立ち現れる可視性の諸相を、三者それぞれの実践を通して捉えようとする試みです。
沖田愛有美は、東アジアや東南アジアの漆文化を参照しながら、その物質性と歴史を独自の視点で再解釈しています。漆画の制作工程では塗布、乾固、研磨が繰り返され、画面には幾重もの塗膜が形成されます。そのため、光は表面で即座に反射するのではなく、漆層の奥へと一度沈み込み、再び柔らかく浮かび上がることで、画面それ自体が発光しているかのような視覚効果を生み出します。この効果は、漆が数年かけて色彩を鮮やかにさせる固有の変化とも重なり、ここに光と素材との密接な関係が可視化されます。
また、漆という素材が本来的に植物の樹液であり、作り手の意図を超えて自律的に反応する素材である点にも沖田は注目します。漆の自律性を単なる扱いづらさとしてではなく、人と自然を繋ぐ媒介として捉えることで、制作そのものを自然との「共同制作」として位置付け直しています。こうした視点は、自然・女性・境界・生成といった主題へと展開されます。
坂本那々莉は、「自分自身を主人公とした架空の映画のワンシーン」を絵画として構成する実践を続けています。描かれる人物像は、映画的時間のなかで再編成された自己像であり、現実の身体や単なる肖像としての再現とも異なる、光と色彩によって変容する映像的自己として立ち上がります。その光の扱いは、テクニカラー映画を想起させる飽和度の高い発色や方向性の強さが特徴的で、身体の輪郭や肌理をトレースするのではなく、光源の変化や影の伸び縮みがわずかにずれた時間を伴って像に介入することで、人物像は光の遅延や揺らぎとともに複数の時間の相を重ね持ち、フィクションとしての自己が照射された“場面”として立ち現れます。また、絵具の層に物質的存在感を付与しながら、同時にスクリーン上のイメージのような非物質的な揺らぎをも併存させています。本展において坂本の作品は、絵画が光と色彩の操作を通じてどのように映像性を獲得しうるのかを示し、平面絵画の内部に潜む“映像的時間”の可能性を照らし出します。
髙野詩音は、ポートレートを主題とする油彩作品を制作しています。絵画の物質性と自身の身体の物質性、そして光という現象の間に粒子という共通性を見出した髙野は、光を身体像の輪郭や質感、さらには感情にまで微細な揺らぎを与える媒介として捉えなおしています。局所的な強照度や深い半影といった光の分布は、空間と身体との境界を溶解させ、ときに身体の表面を強調し、あるいは輪郭を消し込むことで、内部の情動を絵具層を通じて可視化します。その結果、人物像は実在の身体の再現にとどまらず、複数の位相を帯びて立ち上がります。そこには、アイデンティティの揺らぎや、実存と虚構のあわいに生じる不確かさが、光の介入を通してゆるやかに示されています。
三者の実践は、光が素材の層や時間的構造、さらには身体像の輪郭に触れることで生じる微細な変化を、それぞれ独自の技法と造形的アプローチによって表現しています。ここで扱われる光は、単に対象を照らす外在的条件ではなく、画面や身体像の基底へと入り込み、その形成過程を内側から変調させる働きを担います。こうした光の介入によって生じる「知覚条件の変状」への鋭敏なまなざしが、本展の基調をなしています。
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スケジュール
2025年12月20日(土)〜2026年2月8日(日)
開館情報
時間
13:00 〜 19:00
休館日
月曜日、祝日
12月29日から1月9日は休館
火曜日・水曜日は事前予約制
入場料
無料
展覧会URL
https://vacant-room.com/exhibitions/whiteout
会場
VACANT ROOM
https://vacant-room.com/
住所
〒150₋0002 東京都渋谷区渋谷4-3ー6 B1F
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アクセス
東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅B1出口より徒歩5分、JR渋谷駅より徒歩13分
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