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[画像: 4651-30m 420x560x30 mm アルミ+木製パネル フレスコジクレー インクジェットプリント]

伊藤嘉朗 「TOKYO BROWSING」

GALLERY YUKI-SIS
終了しました

アーティスト

伊藤嘉朗
YUKI-SIS では、2024年4月6日(土)-20日(土)初めての個展となる伊藤嘉朗個展TOKYO BROWSINGを開催いたします。

伊藤嘉朗は1965年北海道生まれ。東京芸術大学大学院修了後、設計組織アモルフ、團紀彦建築設計事務所を経て、2001年伊藤嘉朗建築設計事務所を設立。現在は建築家として活動する傍ら、彼のライフワークである自転車を通じたイベントを主催しています。

伊藤の最初のアートイベントへの参加は、2000年新潟県妻有(十日町市・津南町)地方で、その後3年に一度開催されることになる、現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」第1回目の開催時に作家として参加。第3回目開催の2006年からは毎年、TOUR DE TSUMARI(ツールド妻有)と題したサイクリングイベントを企画、発案。美しい里山の風景やアート作品、建築作品などを楽しみながら自転車で巡るアートツアーとして、移動そのものを作品のテーマにし、以後毎年8月に開催しています。今では主催者である伊藤のもとに、毎年1000人を超える応募者が集まる、大きなイベントとなっています。

建築家である伊藤は、もともと建物を建てる前に、その建築予定地を調べるため、空間や環境などを計測、調査することから仕事にとりかかります。それらを記録するために写真は欠かせないのですが、ビデオのかわりに、将来的に全ての情報が入ったものが、一枚の画像の中に込められ、解析できないものか?都市を一枚の画像にすべて記録できないものなのか?という希望的アイデアから、この作品制作は始まります。
東京芸術大学在学中に建築を学ぶ事を通して、建築とともに生涯を通して伊藤に最も近い存在となったカメラと自転車。その3つの要素が関わる、時間や距離、街並みや光など、街の情報をいっぺんに記録するその行為を「拾い読みする、見て回る」という意味で伊藤は“BROWSING“と名付けました。
星空や動いているものを撮影する長時間露光の写真には、過ぎた時間と被写体の動きがその一枚に閉じ込められていますが、その逆で、伊藤が乗る自転車にカメラを設置し、カメラが動いて長時間露光することで作品は制作されます。

街の情報が入っている千枚以上撮影された膨大なこれらの写真は、意外性や美意識など、伊藤のフィルターを通して選ばれ、作品に昇華します。彼は、感覚でその写真を選ぶといいますが、実際自転車に乗って体感した記憶と、写真に映るその景色には相違がある場合が多いといいます。逆に、まったく期待していない小道の写真が、思いがけず美しい景色を生み出すこともあるようです。

伊藤自身は身体的にただ街を自転車で走りながら、計測、記録する動機で撮影したものが、エモーショナルなイメージとして人の心を惹きつけるのは、なぜなのでしょうか。例えるなら、伊藤が科学実験をやっていたら、思いがけず美しいイメージをつくる方法を発見してしまった。それにただ人が魅了されてしまう、ということです。

伊藤の撮影方法には感傷的な意識は存在しませんが、作品はアンフォーカスで具体的なかたちがないだけで、鑑賞者しかわからないような記憶と繋がりやすいのはなぜなのでしょうか。まるで抽象画のような作品には、わざとらしさが映っておらず、委ねられたイメージは、完全なる調和とどこか突き放された絶妙なバランスの間を持っています。わたしたちは、既視感を持って伊藤のイメージを感じ、魔法をかけられたようにその人だけの場所にたどり着きます。

スケジュール

2024年4月6日(土)〜2024年4月20日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場GALLERY YUKI-SIS
http://yuki-sis.com/
住所〒103-0023 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2B
アクセス東京メトロ日比谷線・東西線茅場町駅7番出口より徒歩2分、都営浅草線・東京メトロ東西線・銀座線日本橋駅D2出口より徒歩6分、東京メトロ半蔵門線水天宮前駅6番出口より徒歩7分
電話番号03-5542-1669
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