Moon Gallery & Studioアーティスト
YuHang S、HAOGENG PAN
あなたにとっての「部屋」とはどのような場所でしょうか?
「Habitación」はスペイン語で「部屋」を意味し、私たちの日常生活の中での生存空間を指します。本展では、YuHang SとHAOGENG PANの二人のアーティストの作品が展示され、「部屋」という「空間」が持つ深い意味について版画作品を通して探求しています。
YuHang Sは長年にわたり、木版画の制作に情熱を注いできました。自分の部屋の装飾や雰囲気が、彼女の創作において重要なインスピレーションの源となっています。来日してからの6年間で、彼女は5回も引っ越しを経験しました。常に不安定な住環境で制作を続けてきたSにとって、最初から彼女を支えてきたシングルベッドや低いテーブルは、今や家族同然の存在となり、彼女の生活の一部を成しています。
しかし、「一体どこか私の家か」という疑問が生まれます。
Sは実家からは帰属意識を感じられなくなりましたが、現在生活している部屋には多くの記憶が残されています。このとき、「部屋」という「空間」は物理的な意味を超え、さらに深い意味を持つようになりました。
一方で、HAOGENG PANは銅版画という形式で、自身の「部屋」に対する理解と感覚を表現しています。長い新型コロナウイルスのパンデミックが収束した後、彼は時々旅に出かけ、新しい文化に触れ、新しいものや食べ物に挑戦するようになりました。災害が起こる前には身近にあったものが、今では非常に稀少で貴重なものとなっています。その結果、PANの創作思考にも変化が生じました。彼は、旅の中での体験を作品に取り入れ、忘れられない瞬間を記録しようと試み始めました。
部屋は、ただ身心を休める場所であるだけでなく、思考や感情をも受け止める空間です。部屋は、私たちの心の鏡とも言えるでしょう。
本展の作品を鑑賞しながら、観客の皆様にも自身の「部屋」—— 自分が無数の時間を過ごした場所が何を意味するのか—— を思い起こしていただければ幸いです。YuHang SとHAOGENG PANの作品は、私たちを「部屋」の意味について深く考えさせます。そこはもはや単なる壁に囲まれた「空間」ではなく、私たちの思想、感情、そして記憶が集う場所なのです。
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