城間雄一 + 橋本大河「カーペットぴーす」

KYOK

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アーティスト

城間雄一、橋本大河

このたびKYOKでは、画家の城間雄一と橋本大河を迎え、展覧会「カーペットぴーす」を開催いたします。 
城間はマンガやアニメの影響を受けつつ、奇妙な形態のキャラクターを独自の世界観の中で描いています。2025年春には東京藝術大学大学院を修了し、修了制作では2枚組の作品を発表しました。一枚は、画面全体を埋め尽くすように生物が描かれた幻想的な絵画。もう一枚は、その世界を対岸から見つめる人物を描いたもので、両者が対をなす構成となっていました。

一方、橋本は身近な風景などのモチーフを、絵の具の繊細な重なりによって構成された重厚なマチエールの中に描き出します。橋本は「翻訳」という概念に強い関心を寄せています。視覚や意味といったものを、どのようなルールによって画面に落とし込むのか。彼の作品には、近代絵画への憧れとともに、現代における絵画表現のあり方を探る姿勢が垣間見えます。

城間と橋本は10年来の友人であり、今回の展覧会開催にあたって、これまでの制作や関心、失敗談に至るまで、率直に語ってくれました。その対話の中でも、とりわけ印象に残ったのが「絵の豊かさ」にまつわる話です。
両作家は筆触の身体性を「豊かさ」の一つの基準と捉えていた時期があったといいます。画面上で地と図がぶつかり合う関係性のなかで筆触がどのように働くか、それぞれの作家にはその扱い方に独自のルールがあるようです。
城間は「どの絵にも同じルールや終わらせ方を持ち込みたくない」と語り、橋本は「画面上のルールを裏切れるように、あえてルールを設定する」と言います。このルールに対する感覚の違いは、両者の作品の対比を浮かび上がらせる、本展の大きな見どころのひとつとなるでしょう。

展覧会タイトル「カーペットぴーす」は、両作家がそれぞれの作品イメージを言葉にし、それらを組み合わせて生まれたものとなっています。絵画に真摯に向き合う二人の現在地を、ぜひ会場でご覧いただければ幸いです。

スケジュール

2025年6月6日(金)〜2025年6月12日(木)