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守屋友樹 「日やけのあとの」

BnA Alter Museum
終了しました

アーティスト

守屋友樹
この度 BnA Alter Museumでは、2025年8月16日より 守屋友樹 個展『日やけのあとの Hidding the self shadows』 を開催いたします。

かつての景色や物、出来事などへの眼差しやそれらが想起される手立てに関心を持ち、不在や喪失をテーマとして写真やインスタレーション、アーティストブックの制作を行う美術家 守屋友樹(もりやゆうき)の新作個展となります。
ピンホール写真作品や水彩ドローイング、映像作品など、いずれも新作となる複数の作品シリーズを発表いたします。
本展にて守屋は、木々の木漏れ日を多角的な光・像の入り口として、自然界における「擬態」の現象と、人間の文化における「模倣」の営みとが織りなす関係性を探求しています。

「ピンホール現象」とは、諸説ある逸話の中で古代ギリシャの哲学者 アリストテレスが、木の葉の隙間から差し込む木漏れ日が地面に映す円形の像を太陽の姿として発見したことで知られています。そしてこの発見をきっかけとして、写真術、光学装置の発展、さらには天文学へと繋がる科学的探究の原点となっていきました。これは同時に、人間が自然の摂理を解析、模倣し、技術として応用してきた歴史を表しています。
その一方で、この「ピンホール現象」とは自然界に数多存在する人ならざる生命の生存戦略とも関係しているのです。たとえば鹿の夏毛について、森の中で自身の姿を周囲に溶け込ませるために木漏れ日の光と影に擬態する様子は、山や森といった自然と自身との同化とも言えるでしょう。

本展における作品制作において守屋は、自作のカメラオブスクラを山に持ち込み、光が結ぶ像を観察する中で、既存の光学装置を介した像だけでなく、木漏れ日によって複数の像を結ぶ現象を発見しました。
この体験は、森だけではなく日常の中に無数の「像」が擬態し潜在していること、そして私たちの身体にも光によって刻まれた「潜像」が宿るという身体感覚へと繋がります。
また、現代における深刻な鹿の獣害問題は、過去の乱伐という自然環境に対する人間の営みの影響に深く関わっています。
本展は、これら歴史的背景と現代の課題を木漏れ日という共通の軸で結びつけ、自然と文化が互いに「模倣」し、あるいは「擬態」し合うような関係性を静かに巡ります。

スケジュール

2025年8月16日(土)〜2025年10月26日(日)

開館情報

時間
11:0020:00
Kyoto Experiment 2025開催中(10月4日〜26日)は26:00まで
※20:00以降Barタイムにつき要1ドリンクオーダー(L.O.25:30)
入場料無料
展覧会URLhttps://bnaaltermuseum.com/event/hidding-the-self-shadows/
会場BnA Alter Museum
https://bnaaltermuseum.com/
住所〒600-8024 京都府京都市下京区天満町267-1
アクセス阪急線京都河原町駅4番出口より徒歩6分、京阪線祇園四条駅1番出口より徒歩7分、JR京都駅烏丸中央口より市営バス(205号系統・4号系統)「河原町松原」下車徒歩3分
電話番号075-748-1278
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