終了した展覧会・イベントです
photo by Tam Ochiai, 2024

「ずれた」

The Pawnbroker’s Museum
終了しました

アーティスト

青木陵子、ロバート・ベック / バック、金沢雪、伊藤存、古橋義朗、宮川剛、モニーク・ムートン、落合多武、大木裕之、柴田彩乃、スティーブン・スプロット、安原千夏、武雨濛
トレッドソン別邸は、日光のThe Pawnbroker’s Museumにてグループ展を開催することをお知らせいたします。アン·イーストマンと落合多武が企画した本展は、「ずれた」というタイトルを冠しています。何かがほんの少しずれている、離れる、動く、、あるいは私たちの注意を引くに十分な移動状態。意図的であれ偶然であれ、アイデア、人物、場所、瞬間、または物質的状態が別の場所に移動し、不完全が現れた時に起こる運動によって進む方向は無数に広がります。本展に参加するアーティストたちは、これらの変化する現実に応答しています。各作品は、元の起点からずれてしまった、逃げ去る記憶、場所、または自己を指し示しています。

宮川 剛は、1990年代前半、イーストリバー沿いのウィリアムズバーグの廃墟の中で、自身を幽霊のように撮影しました。東京からニューヨークに新たに到着した彼は、ぼんやりとした匿名の姿で現れます。

スティーブン·スプロットのシルクスクリーン作品は、洗練された節約の美学から生まれています。収集したイメージから抽出·コラージュされた単一のレイヤーが、孤立され繰り返されることで、未知なるものへの信頼のような親しみが形成されます。

古橋義朗(b. 1932–d. 2008) は日光で一生涯を送り、光と風、 季節の変化によって姿を変えた馴染み深い風景を探求し続け水彩画に描き残しました。

ロバート·ベックは、自身のアイデンティティへの芸術的介入として名前をバックに変えました。1文字の微妙な変化が連鎖的な意味を生み出します。本展では彼のニューヨーク生活での初期の頃に撮ったポラロイド写真を展示しています。副次的なテーマとして、場所の変化が芸術家に与える刺激が挙げられます。作品は消えゆく何か、あるいはすでに失われた何かの印象を捉えようとしています。

シシ·ウー(武雨濛)の映像作品「彩雲(ロージークラウド)ブリッジ」(2023)は、元々は逆さまに吊るされた橋の形のライトインスタレーションの中で展示されています。本展ではその文脈から離れ、展示空間の中で投影されます。この作品は、社会主義時代の中国の出版物『中国画報』における名前の変更に着想を得ており、言語やイデオロギー、個人的な物語のずれを詩的に瞑想しています。

柴田彩乃の油彩画は、絡み合う宇宙的かつ地上的な下草を思わせる、流動的で自由な感覚を呼び起こします。

大木裕之は、映像とドローイングを通じて建築を問い続けています。彼の創作は、芸術制作と生活が融合したものです、それは有限性と無限性に関する実践でもあるのです。

落合多武の「アイデアとしてのドローイング」と呼ばれる作品群は、移動や運動を結晶化する試みとも言えるでしょう。本展では、誕生と死の場所を肖像としてたどる「誰も皆二つの場所を持つ」シリーズの作品と他の作品も展示されます。

アン·イーストマンの月のドローイング、写真、映像作品は、時間と場所の記録としてのドローイング実践の一形態です。これらは日光の山中で発見された倒壊した擁壁の鉄筋コンクリートの絡まった遺構に響き合い、自然に形成されたものとして再現されています。

青木陵子と伊藤 存は、今春に日光に滞在時に制作した風景のスケッチを発表します。彼らのドローイングは、理解の前の注視の感覚を感じさせます。

安原千夏は、個人的に重要な場所である祖母の家で撮影した写真のスライドショーを発表します。最近取り壊されたこの場所を、アートと展示の場として再考しています。

モニーク·ムートンは昨年秋に日光に滞在し制作を行いました。記憶から描かれたジャガード織りの布にシーンの断片が描かれ、紙に描かれた小さな絵は、水や空を想起させる青のにじみを通して、かすかな場所の印象を捉えています。

トレッドソン別邸は、日光でアン・イーストマンによって企画・運営されているアートプロジェクトです。レジデンシープログラムに加え、ワークショップや展覧会も開催しています。 今回の展覧会場であるThe Pawnbroker’s Museumは日光のメイン通りから少し奥に入った元・古道具倉庫で100年前に使われていた名称をそのまま借用しています。 ご来場の際は、meguriカフェ裏手の駐車場を越えた先にある大きな建物を目印にお越しください。

スケジュール

2025年8月2日(土)〜2025年8月31日(日)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日
平日は事前予約制

オープニングパーティー 2025年8月2日(土) 15:00 から 18:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttps://troedssonvilla.org/zureta/
会場The Pawnbroker’s Museum
https://troedssonvilla.org/thepawnbrokersmuseum/
住所〒321-1402 栃木県日光市中鉢石町909−1
アクセス東武日光線東武日光駅より徒歩20分
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