武蔵野美術大学 美術館・図書館これまで平面による作品を発表してきた水野は、立体の制作に挑むことで新たな境地を切りひらきました。水野の暗い画面から産み落とされたかのような紙粘土による作品「名無し」と、民俗資料室の収蔵庫の或る家庭の生活用具一式とを共存させます。今回の展示は収蔵庫に運び込まれる前の架空の物置として設定しました。
かつて生活の中心にあり普段は名称も気にしないで使用されていたであろう民具が資料室に運び込まれて、名をつけられて保管される。その民俗資料化される手続きの逆をたどって、民俗資料として特化された民具を、再度もとのアノニマスな状態に戻すことで意味の転換を生じさせる試みであり、民具の無名性によって、作品を相対化することを、この試みは狙っています。物置という、ふだんは視線から遮断された場所を、見るための施設であるギャラリーに仮設するということによって、「名無し」は、どのような在り方を示すことになるのでしょうか。世における「作品」と呼ばれるものの現状について迫ります。
武蔵野美術大学13号館2Fに位置する美術資料図書館民俗資料室ギャラリーにての開催です。
水野亮 レクチャー「作品を語ることについて語る」
司会: 吉原沙織(本展企画者/「現場」研究会)
日時: 5月26日(土)16:30-18:00
場所: 武蔵野美術大学9号館 515講義室
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