「大谷孝吉コレクション相撲錦絵の世界」展

ニューオータニ美術館

終了しました

アーティスト

歌川国貞、歌川国輝、勝川春好、勝川春英、勝川春章他

本展では、相撲錦絵の祖とされる江戸時代の勝川春章の作品から、鮮やかな色彩の明治時代の版画までの約60点を展示いたします。

古代の神話に起源を持つ相撲は、江戸時代には徳川幕府のお膝元である江戸で盛んになります。社寺の建立や修復の資金集めを名目とした勧進相撲が各所で開催され、歌舞伎にならぶ娯楽として江戸の人々を湧かせたのです。勧進相撲が執り行われる場所は次第に固定化し、本所回向院の境内で行われることが多くなります。また、興行の時期は江戸では春と冬の二回、晴天の十日間が定例となりました。こうした人気を背景に、似顔絵で表現された勇壮な力士の版画がブロマイドとして数多く売り出されました。誇張された筋肉の描写や堂々たる体躯の力士たちの姿は、見る者を圧倒します。また、土俵上での取組の様子は、臨場感にあふれています。

これらの作品は、ホテルニューオータニの創業者・大谷米太郎（1881-1968）が収集した版画を基盤に、次男孝吉（1910-2000）が整備拡充したものです。幼少より桟敷席で相撲に親しみ、40代半ばからは毎場所のように取組の写真を撮り続けた孝吉だけに、相撲錦絵への思い入れは強いものでした。その収集の成果と作品の魅力をお楽しみください。

スケジュール

2011年7月16日(土)〜2011年8月28日(日)