シャネル・ネクサス・ホールシャネル・ネクサス・ホールは新進気鋭のキューバ人アーティスト、マベル・ポブレットによる国内初の個展「WHEREOCEANSMEET」を開催します。
マベル・ポブレットは、写真、ミクストメディア、ビデオアート、キネティックアート、パフォーマンスアートといったさまざまな手法で多彩な制作活動を行い、キューバの現代アートシーンで活躍する若手アーティストの一人です。2017年、第52回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では、《SCALESOF VALUES》が展示され注目を集めました。ポブレットの作品は、フィデル カストロ政権下のキューバで育った若い世代のアイデンティティや、世界とのつがりといった、彼女自身の経験に基づくもので、作品を通して、キューバ社会と今日の世界を語ることで、観る者に疑問を投げかけています。
本展は、マベル・ポブレットが心に抱き続けてきた大切なテーマである"水"、そして"海"を、さまざまな表現を通して感じることのできる展覧会です。"水"は、キューバと日本の共通点である"海"と共存する島国ならではの文化的独自性を示しています。
海は私たちを隔てると同時に、結びつけ、より親密にしてくれる要素でもあります。文化的・政治的な事情によって個々の体験は異なりますが、島に生きる人々が旅をするとき、彼らを運ぶのが海であることに変わりはありません。例えば、現代のキューバ社会において移民はごく身近にある現象であり、マベル・ポブレットの作品でも重要な位置を占めています。この現象と、時には救い、また時には災いをもたらす海の本質的な役割について、彼女は良し悪しを判断することなく、観察し、語り、問いかけるのです。
シャネル・ネクサス・ホールの展覧会では、〈MyAutumn〉〈Homeland〉〈Travel Diary〉のシリーズから本展のために新たに制作された作品に加え、ビデオインスタレーション《SUBLIMATION》(〈Buoyancy〉シリーズ)を紹介します。
*本展覧会はKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023に巡回予定です。