「ふたりの『悪童』-美術史家・外山卯三郎と好太郎」

三岸好太郎美術館
3月26日終了

アーティスト

三岸好太郎
札幌に生まれ、幻想的イメージの世界を切り開いた画家・三岸好太郎(1903-1934)。その画業は、新しい表現への果敢な挑戦の連続でもありました。その挑戦に示唆を与えたと考えられる存在のひとりが、美術史家・外山卯三郎(1903‐1980)です。外山は、北海道帝国大学(現・北海道大学)予科に学び、ダダイズム的絵画を発表したり詩と創作版画の雑誌『さとぽろ』創刊に携わるなど、札幌画壇に忘れられない足跡を記しました。

ふたりは、東京で、独立美術協会の創立会員と、同協会を支援する美術史家として出会います。『詩と詩論』に拠る詩人であると同時に、同時代のヨーロッパの画家から日本近世の円山応挙まで、幅広く視野に収める卯三郎。好太郎は、外山邸を訪ねては書斎の蔵書を読みふけったと伝えられています。

「悪童」とは、好太郎が自らの小学生時代を振り返って自筆年譜に記した言葉です。過去のスタイルにこだわらずに作風を変えていく好太郎の姿は、他の画家からは「悪童」に見えたかもしれません。また、札幌に20世紀前衛美術の旋風を巻き起こした卯三郎もまた、北海道帝大の教授陣には手の焼ける「悪童」であったかもしれません。「新しいものに挑戦する」というスピリットにおいて、ふたりは共感しあえる存在だったのではないでしょうか。

好太郎の代表作《筆彩素描集『蝶と貝殻』》には、外山が序文を寄せており、ふたりの親密な交友がうかがえます。好太郎と美術史家・外山卯三郎との交友を跡付けながら、代表作「蝶と貝殻」の連作へと至る画業の軌跡を、ご覧いただきます。

スケジュール

開催中

2025年12月6日(土)〜2026年3月26日(木)あと102日

開館情報

時間
9:3017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日休館
展示替期間・年末年始休館
入場料一般 510円、大学生・高校生 250円、中学生以下・65歳以上・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/mkb/exhibition/program/294
会場三岸好太郎美術館
https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/mkb
住所〒060-0002 北海道札幌市中央区北2条西15
アクセス地下鉄東西線西18丁目駅4番出口より徒歩10分、JR函館本線・学園都市線桑園駅東口より徒歩15分
電話番号011-644-8901
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