
会場風景。Pace Gallery(A10)、Kukje Gallery(A30)、Lisson(B7)が並ぶメイン通路
フリーズ・ソウル2026(Frieze Seoul 2026)が9月2日、ソウル・カンナムのCOEXで開幕した。5回目となる今年は30の国と地域から133軒が参加。同じ建物の下層階で開かれているキアフ・ソウル(Kiaf SEOUL)とあわせると308軒という規模になる。
この光景は今年で見納めだ。2027年からフリーズは東大門デザインプラザ(DDP)へ移り、キアフは改修に入るCOEXに残る。「別居」ではあるがパートナーシップ自体は2031年まで延長されており、両者の距離感がどう変わるのかは来年の宿題ということになるだろう。
決して人が少なかったわけではない。VIPプレビュー当日、11時の開場前には入口に列ができていて、通路も一日を通してよく埋まっていた。
ただ、開場直後の数時間に走る、あの独特の緊張感が今年は希薄だった。誰よりも早く目当ての作品の前に立とうとする人の動き、ブース奥で交わされる短い会話の密度——ファーストチョイスをファーストチョイスたらしめている空気が、以前ほど張り詰めていない。混雑と求心力は別物だということを、今年のソウルははっきり示していたように思う。

同じことを会期前夜のリウム美術館でも感じた。今年のク・ジョンアの個展オープニングは、フリーズ・ウィークのスタートを飾る場として毎年注目されてきたが、昨年のイ・ブルのオープニングの混雑に比べると大幅に落ち着いた立ち上がりだった。
