公開日:2026年5月29日

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」(上野の森美術館)開幕レポート。画業前半を約60点のゴッホ作品と印象派画家との関係からひもとく

名作《夜のカフェテラス(フォルム広場)》が約20年ぶりに来日。会期は5月29日〜8月12日

左:フィンセント・ファン・ゴッホ 夜のカフェテラス(フォルム広場) 1888年9月16日頃 右:フィンセント・ファン・ゴッホ 自画像 1887年4月-6月 クレラー=ミュラー美術館 Ⓒ Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands.

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全作品がオランダから来日。ゴッホの画業前半をひもとく

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が、東京・上野の森美術館で開幕した。会期は5月29日〜8月12日。

オランダのクレラー=ミュラー美術館の所蔵作品のみで構成される本展は、神戸、福島に続く巡回展の最終会場であり、2回にわたって行われる「大ゴッホ展」の第1期にあたる。クレラー=ミュラー美術館は、生前ほとんど評価されなかったフィンセント・ファン・ゴッホにいち早く注目して作品の収集に取り組んだヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869〜1939)によって創設された。彼女が1908年頃から約30年かけて収集したゴッホ作品は油彩画約90点・素描約200点におよび、約1万1千点のコレクションのなかでも中核を成す。クレラー=ミュラーは、1935年に自身の全コレクションをオランダ国家に寄贈し、これが1938年の美術館創設、そしてゴッホの国際的な評価の確立につながった。

「大ゴッホ展」第1期では、初期のオランダ時代からパリ時代を経て、南仏アルルで傑作《夜のカフェテラス(フォルム広場)》を描くに至るまでの画業前半にフォーカスし、全5章で構成。ゴッホの油彩画と素描約60点に加え、同時代を代表する印象派の画家らによる作品も展示し、創作の影響関係を浮かび上がらせる。担当学芸員は同館の斎藤菜生子。

クレラー=ミュラー美術館館長 ベンノ・テンペル

《夜のカフェテラス(フォルム広場)》が日本で展示されるのは約20年ぶり。プレス内覧会に出席したクレラー=ミュラー美術館館長のベンノ・テンペルは、「《夜のカフェテラス(フォルム広場)》が日本に貸し出されることは稀な機会です。なぜなら、この作品は国の宝であり、美術館の外に出ることは滅多にないからです」と語った。また現在、安藤忠雄の設計による新館の増築計画も進んでいることにも触れ、「今後も日本との緊密な関係を強めていきたい」とした。

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