公開日:2026年3月23日

建築家・篠原一男の代表作「上原曲り道の住宅」の内部が公開。幾何学形態と詩人の記憶が同居する、50年目の空間

詩人で映像作家の鈴⽊志郎康郎の住まいとして設計された1976年竣工の建物。篠原一男の「第三の様式」を体現する

「上原曲り道の住宅」内観

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「住宅は芸術である」と唱えた20世紀後半を代表する建築家

20世紀後半の日本建築界を牽引した建築家、篠原一男(1925〜2006)。その代表作のひとつである「上原曲り道の住宅」の内覧会が行われた。

篠原一男は、東京工業大学(現東京科学大学)建築学科で清家清に師事。1953年の卒業後は同大で教鞭をとりながら住宅を中心とした建築の設計を手がけ、退官後に篠原アトリエを設立した。教育者として長谷川逸子や伊東豊雄、妹島和世ら後の多くの建築家に影響を与えたことでも知られる。戦後日本の建築運動「メタボリズム」に対抗し、住宅を通じた純粋な空間表現を追求。「住宅は芸術である」と唱え、幾何学的形態を持つ象徴的な空間を生み出した。

「上原曲り道の住宅」外観

1976年竣工の「上原曲り道の住宅」は、詩人で映像作家の鈴木志郎康(1935〜2022)の住まいとして設計され、創作拠点だった場所。昨年まで鈴木の家族が暮らしていたが、建設50年・篠原の生誕100年・逝去20年の節目にあわせて外部に開かれた。内部空間はオリジナルに近い良好な保存状態にあり、今後はイベント開催などにあわせて一般公開されるという。竣工以来、内部が一般公開されるのは初めてだ。

「上原曲り道の住宅」2階内観

ここではプレス向け内覧会で公開された内部の様子を紹介する。

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