公開日:2025年12月2日

「デザインの先生」(21_21 DESIGN SIGHT)レポート。巨匠6人の仕事を通じて“デザインの原点”を探求する

ブルーノ・ムナーリ、オトル・アイヒャー、ディーター・ラムスほかのデザイン哲学に迫る。会期は3月8日まで。

会場風景

「デザインとは何か?」を問い直す

東京・六本木にある21_21 DESIGN SIGHTでは、展覧会「デザインの先生」が開催中だ。ディレクターを務めるのは川上典李子(デザインジャーナリスト)と、田代かおる(キュレーター、ライター)。会期は3月8日まで。

会場風景

今回焦点が当たるのは、ブルーノ・ムナーリ、マックス・ビル、アキッレ・カスティリオーニ、オトル・アイヒャー、エンツォ・マーリ、ディーター・ラムスという6人の巨匠。各時代の先を探り、社会に新たな局面をもたらしたデザイナーたちをデザインの「先生」として位置付け、その革新的なプロダクトと、背景に込められた想いをひもとくような展覧会だ。

会場風景
会場風景

会場は、各デザイナーのブースごとにゆるやかに分かれて構成されている。多彩なプロダクトやグラフィックを見られることはもちろん、本人へのインタビュー映像やテキストを通じて、それぞれの人となりを感じ取れるような工夫がなされていることも特徴的だ。デザインの境界がかつてないほど広がり、揺らいでいるいまだからこそ、先人たちの仕事は「デザインとは何か?」という問いに改めて立ち向かうための絶好の材料となるのだ。

ここからは、各先生(デザイナー)ごとに展示内容の見どころを紹介していこう。