この展覧会を見た後も、きっと同じ体験をしてしまうはず。「私もシアタープロダクツの一員になりたい!」なんて。「ファッションは、あらゆる場所を劇場にできる」
このコンセプトの元に様々な分野のクリエーター達とのコラボレーションや演劇的プレゼンテーションによって、独自の世界を創り上げてきたシアタープロダクツ。
この展覧会では、プロダクツの流通をシンボリックに表現したインスタレーション「スカートの森」や舞台裏ともいえるアトリエの公開、2001S/S「ニ−ドルパンチ」の衝撃的デビューからこれまでに至るアーカイヴス、また初の試みとなった集合ファッションフォトなど、これら全てをただのビューアーとしてではなく、その一員になった感覚とさせてくれる内容になっている。
近年、インタラクティブアートが盛んであるが、服というメディアこそ、まさに創り手と受け手が築いていく、また時間や空間、感情によって変化していくアートだと碓認させられる。日常にアートを取り入れるならば、ファッションから、シアタープロダクツを着てみると良いのかもしれない。
展覧会を終えると、シアターを去る時の心惜しさがあり、頭ではTHEATRE MUSICAの音楽がループしている。出口の道しるべに沿って何げなく進むと、パルコpart1、4Fのショップに辿り着いてしまった。ここまで仕掛けがあるとは!
ここから、またシアタープロダクツを楽しめば良い、そんな気持ちになる展覧会だった。