公開日:2021年12月10日

美術評論家連盟、次期会長はキュレーター・批評家の四方幸子に決定

初の女性による会長就任となる見込み。前会長・林道郎の辞任を受け選出。

美術評論家連盟ウェブサイトより 出典:https://www.aicajapan.com/ja/

美術評論家連盟は、公式ウェブサイト上にて、次期会長が四方幸子に決定したと発表した。会員による投票および定例総会における承認を経て決定。任期は2022年1月1日から2025年12月31日までとなる。本連盟では女性初の会長となる見込みだ。

美術評論家連盟は1954年に結成。日本における美術評論家の団結をはかるとともに、国際的に協力し、造形文化の発展に寄与することを目的とする。

四方幸子はキュレーター、批評家。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、武蔵野美術大学・情報科学芸術大学院大学(IAMAS)非常勤講師。「情報フロー」というアプローチから諸領域を横断する活動を展開。1990年代よりキヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002〜04)、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](2004-10)と並行し、インディペンデントで先進的な展覧会やプロジェクトを多く実現してきた。近年の仕事に札幌国際芸術祭2014(アソシエイトキュレーター)、茨城県北芸術祭2016(キュレーター)など。2020年の仕事に美術評論家連盟2020シンポジウム(実行委員長)、MMFS2020(ディレクター)、「ForkingPiraGene」(共同キュレーター、C-Lab台北)、2021年にフォーラム「想像力としての<資本>」(京都府)、「EIR(エナジー・イン・ルーラル)」(共同キュレーター、国際芸術センター青森+Liminaria、継続中)、フォーラム「精神としてのエネルギー|石・水・森・人」(一社ダイアローグプレイス)など。また国内外の審査員を歴任している。

前会長の林道郎は、勤務していた上智大学の元教え子からハラスメントを理由に東京地裁に提訴されたことを受け、9月18日付けで会長職を辞任、9月20日付けで本連盟を退会した。
今回の次期会長の選出は、上記事案により会長職が空席になったことによる。

なお、歴代の美術評論家連盟会長は以下の通り。

1954~55年 土方定一
1956~59年 富永惣一
1960~63年 瀧口修造
1964~65年 富永惣一
1966〜73年  山田智三郎
1974〜82年  岡本謙次郎
1983〜86年  東野芳明
1987〜94年  河北倫明
1995〜98年  本間正義
1999〜2008年 針生一郎
2009〜11年 中原佑介
2012〜17年  峯村敏明
2018〜19年 南條史生
2020〜21年  林道郎

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