公開日:2026年3月19日

TBSが贈るアートイベント「AKASAKA ART WAVE」が初開催。再開発が進む赤坂で、土地の記憶をたどる4作家の作品を屋外展示

TBS放送センター裏の南公園周辺で、「感性の波打ち際」をテーマにキュレーションされた作品が展開される。会期は3月13日〜29日

柴⽥まお Blue Lotus

赤坂の歴史と呼応する「感性の波打ち際」

TBSによるアートイベント「AKASAKA ART WAVE」が3月29日まで、東京・赤坂のTBS放送センター裏(南公園)周辺で開催されている。会場となるのは、2028年竣工予定の赤坂二・六丁目地区開発計画が進むエリアの一角。入場は無料で、屋外に点在する作品を鑑賞できる。

本イベントは、TBSが推進する赤坂エンタテインメント・シティ構想のなかで、街にアートが継続的に根づいていくための第一歩として位置づけられている。背景にあるのは、変わりゆく都市のなかで何を残し、何を未来へ手渡していくのかという問いだ。キュレーションを担当する田尾圭一郎は、「AKASAKA ART WAVE」について次のようにコメントしている。

本展の根幹をなすコンセプトは「感性の波打ち際」だ。過去・現代・未来という⻑大な時間 軸に沿いながら、リアルとデジタル、太古と未来、不可視と可視、海と陸といった、鑑賞者 の感情や既成概念の“波打ち際”を揺らすことを目的としている。

「AKASAKA ART WAVE」キーヴィジュアル

また、「AKASAKA ART WAVE」という名称に含まれる「WAVE(波)」にも、この企画の核となる意味が込められている。本プロジェクトの着想の出発点のひとつとなった中沢新一の著書『アースダイバー』では、赤坂周辺がかつて海に面した入り江であり、TBS本社のある場所が岬だった可能性が指摘されている。これについて田尾は次のように説明する。

数千年前、この街は現在とはまったくちがう姿の“波打ち際”だったかもしれない── 「AKASAKA ART WAVE」は、アーティストの作品によって古代の海岸線を再照射し、アスファルトの下に眠る街の野生的な想像力を呼び覚ます試みなのだ。

参加作家は、井上修志井上ひかり柴田まお松田将英の4組。会場では作品とあわせて作家へのインタビュー動画も上映される。

参加作家のひとり、井上ひかりのインタビュー動画

Tokyo Art Beat Mail Magazine

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