
甘樫丘から飛鳥・藤原を一望する 写真提供:一般社団法人飛鳥観光協会
5月、奈良県・明日香村を幼い娘ふたりと訪れた。風光明媚な村は徒歩やバスでゆったり回るのも気持ちいいけれど、今回は機動性のあるレンタサイクルをチョイス。幼児席付き電動自転車や子供用自転車は数が限られるため、事前の確認・予約が安心だ。
まずは見た目でテンションを上げようと石舞台古墳に向かう。近鉄飛鳥駅から東に約3kmの道のりはアップダウンが多く、電動なしの自転車をこぐ長女は早くも汗まみれに。大型バスも行き交うので無理のない運転を心がけよう。
生い茂る草花、田畑に舞う鳥よけのカイト。6世紀末〜8世紀初頭に東アジア情勢が激動するなか、日本で初めての中央集権的な「国家」が形成された地……と言われても正直、ピンとこない。
それだけに、坂を登った先に現れる巨石はやはりインパクト大だ。7世紀初頭の権力者・蘇我馬子の墓説がある石舞台古墳は、むき出しの石室(死者を埋葬した部屋)の内部に入れるレア体験に興奮せずにいられないが、お墓の厳粛さは忘れずに。西方に望める大小ふたつの頂きを持つ二上山は、『万葉集』などに詠まれた古代人の心象風景として心にとどめたい。
