ポップ・アートの代表的作家であるアンディ・ウォーホルの大回顧展「アンディ・ウォーホル・キョウト」が京都市京セラ美術館で開催される。会期は9月17日から来年の2月12日まで。
大きく5つの章で構成された展覧会では、ペンシルバニア州ピッツバーグで生まれ育ったウォーホルが商業デザインの世界で頭角をあらわし、キャンベルスープ缶やマリリン・モンローといった同時代の大量消費社会のイメージを作品に使うことで人気アーティストになっていく過程を追う。そのなかでは、1956年の世界一周旅行で訪れた京都の思い出や、再び74年に来日した際の様子、その経験を通して作られた作品、そしてウォーホルが愛用した京都ゆかりの品々も紹介される。
消費社会を謳歌するようなポップ・アートの楽観的なイメージとはうらはらに、影のある世界にとらわれ続けたのもウォーホルの特徴と言える。最後の章では、彼を取り巻く死と闇に焦点を当て、自殺、自動車事故の現場などを撮影した雑誌や新聞の写真を用いた「死と惨事」のシリーズにも触れる。また、ウォーホルが亡くなる前年に制作された《最後の晩餐》など、日本初公開の作品も通して、彼の複雑な一面を明らかにしていく。
今回の展覧会のポイントは展示だけではない。ウォーホル作品のイメージをあしらった公式トートバッグ、そして展覧会開催前に数量限定でチケットと合わせて販売される「BE@RBRICK」フィギュアのキュートな仕上がりはファンならずとも気分がアガるはず。大量消費社会におけるイメージの氾濫を主題とし、現在にもつながる芸術の可能性を追求したウォーホルの作品世界を展示とグッズの両方で楽しんでみては?
アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO
会期:2022年9月17日〜2023年2月12日
会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ
開場時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月(祝日の場合は開館)、年末年始
https://www.andywarholkyoto.jp/