公開日:2023年2月7日

アンネ・イムホフの映像作品が世界のビルボードをジャック! 香港、ロンドン、ベルリン、ミラノ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ソウル、東京で

東京では渋谷MODIのビルボードで毎夜20:23に上映。期間は2月6日から12日まで

アンネ・イムホフ《YOUTH》が上映されたピカデリー・サーカス(ロンドン) CIRCAホームページより引用(https://player.vimeo.com/progressive_redirect/playback/794505218/rendition/1080p/file.mp4?loc=external&signature=8f94918046169af8fbdc4e3528327cbdd6f35b1d278228040fc3ecd807e5ef04)

ウクライナ侵攻で公開中止になった作品を世界各地で展開

アーティストのジョセフ・オコナーにより創設された、屋外設置の大型スクリーンとオンラインを活用したプロジェクト「CIRCA(サーカ)」は、2020年10月のスタート以来、毎月1名のアーティストの作品をピックアップしてきた。そのCIRCAで、現在アンネ・イムホフの《YOUTH》が公開されている。作品は香港、ロンドン、ベルリン、ミラノ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ソウル、東京のビルボードで観られるが、東京では渋谷MODIで公開されている。東京での上映期間は2月6日から12日まで(ロサンゼルスと日本を除いた他都市は2月3日から28日)。上映開始は毎夜20時23分。

イムホフの《YOUTH》は、当初モスクワのガレージ現代美術館で公開される予定だったが、ロシアによるウクライナ侵攻の開始により展覧会が中止。「CIRCA 20:23」と題した今回のプロジェクトは、紛争開始から1年を迎えたタイミングでスタートしたもので、CIRCAとイムホフは共同して、ウクライナ戦争の影響を受けた子どもたちを支援するユニセフへの募金活動を実施している。

J.S.バッハの「マタイ受難曲」が流れるなか、雪に覆われたモスクワの広場(1960年代後半のスターリン次代に建設された公営住宅チェルタノヴォ・セヴェルノエ)を馬たちが疾駆する映像を収めた《YOUTH》は、人間不在の風景を通して、空間、転移・強制撤去、方向感覚の欠如について訴えているという。

2017年のヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞(ドイツ館)を受賞し、昨年開催された「あいち2022」では一宮市スケート場で映像作品を発表したイムホフの近作に触れるチャンスだ。

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