公開日:2022年2月18日

DIC川村記念美術館で「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」が3月開幕。モーリス・ルイス、フランケンサーラーら約50点が並ぶ

世界的に著名なカラーフィールド作品のコレクターであるマーヴィッシュ夫妻のコレクションから約50点が集結。

フリーデル・ズーバス 捕らわれたフェニックス 1982 キャンバスにマグナ(アクリル) 183×183cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ © 2022 Friedel Dzubas / ARS, New York / JASPAR, Tokyo G2749

色彩の無限の可能性に出会う

今年3月19日から9月4日まで、DIC川村記念美術館で「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」が開催される。

フリーデル・ズーバス 捕らわれたフェニックス 1982 キャンバスにマグナ(アクリル) 183×183cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ © 2022 Friedel Dzubas / ARS, New York / JASPAR, Tokyo G2749

同展では、世界的に著名なカラーフィールド作品のコレクターであるマーヴィッシュ夫妻のコレクションを管理する「デイヴィッド・マーヴィッシュ・ギャラリー」の協力のもと、フランク・ステラ、アンソニー・カロ、ヘレン・フランケンサーラーら、9名のアーティストの作品約50点を紹介する。

1950年代後半から60年代にかけてアメリカを中心に発展した抽象絵画の動向である「カラーフィールド」は、キャンバス一面に色彩の場を創出させることで、空間的な広がりや緊張感を持つ多様な作品を生み出した。

ジュールズ・オリツキー 高み 1966 キャンバスにアクリル 264.8×503.6cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ © Jules Olitski / VAGA at ARS, NY / JASPAR, Tokyo 2022 G2749
ラリー・プーンズ 雨のレース 1972 キャンバスにアクリル 263.1×395cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ © Larry Poons / VAGA at ARS, NY / JASPAR, Tokyo 2022 G2749

方形に留まらないかたちにカンヴァスを造形する「シェイプト・キャンバス」や、絵具をキャンバスに染み込ませて独特の濃淡を生み出す「ステイニング」など、絵画の地と図の関係を拡張する様々な技法とアイデアに溢れた動向は、絵画の新たな地平を広げたと言えるだろう。

会場であるDIC川村記念美術館は、マーク・ロスコをはじめ同時代のアメリカ絵画のコレクションでも知られる。展覧会と常設を併せて見ることによっても、絵画表現の多様性を感じることができるだろう。

出品作家は以下。フランク・ステラ、ケネス・ノーランド、アンソニー・カロ、ジャック・ブッシュ、モーリス・ルイス、ヘレン・フランケンサーラー、ラリー・プーンズ、フリーデル・ズーバス、ジュールズ・オリツキー。

フランク・ステラ モールトンヴィル II 1966 キャンバスに蛍光アルキド樹脂、エポキシ塗料 315×218.4cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ © 2022 Frank Stella / ARS, New York / JASPAR, Tokyo G2749
モーリス・ルイス 無題(イタリアン・ヴェール) 1960 キャンバスにマグナ(アクリル) 190.5×254cm オードリー&デイヴィッド・マーヴィッシュ

カラーフィールド 色の海を泳ぐ

開催期間:2022年3月19日〜9月4日
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで) 
休館日:月曜(ただし3月21日、7月18日は開館)、3月22日、7月19日
入場料:一般1500円、学生・65歳以上1300円、小中学生・高校生600円(事前予約制)
会場:DIC川村記念美術館
https://kawamura-museum.dic.co.jp/

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