アジア初となる、4つのプログラムからなる総合国際カンファレンス「だれもが文化でつながる国際会議:Creative Well-being Tokyo 2022」が開催される。主催は東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団。
芸術文化が有する多様性や相互理解等の特徴から生み出される社会包摂性や、人々がウェルビーイングを享受できる機能を重視した取り組みが、世界各地に広がっている現在。
本カンファレンスではこうした国内外の動向を紹介し、交流と新たな連携を促進するため、 国際会議、ショーケース、短期集中キャンプ、ネットワーキングの4つのプログラムを実施する。
コミッティメンバーは稲庭彩和子(独立行政法人国立美術館主任研究員)、マウリーン・ゴー(ART:DIS エグゼクティブ・ディレクター[シンガポール])、ピーター・ソウ(ART:DIS パフォーミングアーツ・芸術制作責任者[シンガポール])、ガタリ・スルヤ・クスマ(Struggles for Sovereignty: Land, Water, Farming, Food[SFS、インドネシア])、ニサ(Struggles for Sovereignty: Land, Water, Farming, Food[SFS、インドネシア])リン・チエチー(国立台湾歴史博物館 公共サービス・教育担当キュレーター[台湾])の6名。

今回のカンファレンスの中心プログラムは、「ウェルビーイング」「ダイバーシティ」「インクルーシブ・デザイン」「アクセシビリティ」「つながり・居場所づくり」5つのテーマについて議論する国際会議。基調講演・本会議・分科会として全12セッションを開催する。本会議(7月2日[土]~4日[月]、東京国立博物館 平成館大講堂)では、多様な地域・領域から政策立案者や研究者、実務家、クリエイターらを迎え、国際的な共通課題を提起。また、分科会(7月3日[日]~4日[月])では、文化施設や中間組織等の実践者による活動報告を中心に、芸術文化領域での未来に向けたアクションと展望を共有する。どちらも公式サイトから事前予約が必要。

7月2日(土)にはオープニング・パフォーマンスとして、2019年に東京芸術劇場にて誕生したインクルーシブダンス「東京のはら表現部」が、多様なアーティストとコラボレーションし、観客を巻き込んだパフォーマンスを展開。上野恩賜公園竹の台広場(噴水広場)にて17時から。
また7月3日(日)〜7日(木)には分身ロボットにより障害者雇用を生み出すプロジェクトや、インドネシアにおける格差社会の是正に取り組むアートプロジェクト、台湾における社会的処方の取り組みなど、芸術文化を通じた社会包摂の今日的な状況を紹介する展示会も行われる。参加するのは株式会社オリイ研究所、exiii design、金箱淳一ら。
6月28日(火)〜7月2日(土)には、障害当事者や外国人、研究者、クリエイターなど、文化や言語、考え方の異なる人々が集い、創作活動を通じた交流と協働を行う連続ワークショップを開催。レクチャーやグループワーク、プロトタイプ開発などを通じ、DIYで楽器制作をするとともに、文化や言語、考え方の異なる人々が協働しながら、芸術文化の新しい楽しみ方を提案する。会場はLIFULL Fab。

公募によって選ばれたホストが、プレゼンテーションやミーティングを実施するネットワーキングプログラムも実施。ブース・プレゼンテーションとグループ・ミーティングの2つのプログラムにおいて、国内外の文化関係機関、医療・社会福祉団体、NPO、クリエイターなどが出会い、実践のノウハウや知見を交換し、次なる協働へと続く場が提供される。
どちらも開催は7月3日(日)〜7日(木)の5日間。詳細やワークショップ申し込みは公式サイトから受付中だ。

なお、国際会議・開会式/基調講演、本会議のみ当日ライブ配信され、7月2日(土)〜4日(月)のあいだ見ることができる。気になる方はチェックしてみてはいかがだろう。
「だれもが文化でつながる国際会議:Creative Well-being Tokyo 2022」
開催期間:6月28日(火)〜7月7日(木)
https://creativewell.rekibun.or.jp/conference/