公開日:2026年3月19日

ダミアン・ハースト展(韓国・国立現代美術館)開幕レポート。アジア初の大規模個展でサメや頭蓋骨、薬棚など代表作を一挙展示

1980年代から現代まで、40年近い芸術的実践を網羅的に紹介。会期は3月20日〜6月28日

The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living 1991

「特集:YBA 90s英国美術は、いま何を語るのか」──YBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)と、それを生んだ90年代という時代を今日の視点で振り返る、Tokyo Art Beatの特集シリーズ。展覧会「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」の開催にあわせて、90年代という特異点を、アートにとどまらない現代の多様な視点で見つめ直す。


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約50点の作品を通して、生と死、宗教と科学など一貫したテーマを浮かび上がらせる

イギリスを代表する現代アーティスト、ダミアン・ハーストの大規模個展「Damien Hirst: Nothing Is True But Everything Is Possible」が、ソウルの国立現代美術館(MMCA)で3月20日から開催される。会期は6月28日まで。

1965年にブリストルに生まれ、リーズで幼少期を過ごしたダミアン・ハースト。反抗的な青年期に絵を描き続け、ロンドンで美術教育を受けたのち、ゴールドスミス・カレッジ在学中の1988年に自ら企画したグループ展「Freeze」で注目を集める。同展の参加作家らを中心に「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たちは、その後のイギリス美術界に大きな影響を与える存在となった。

1990年代は動物の死体をホルマリン漬けにしたシリーズなどセンセーショナルな作品を次々に発表し、1995年にはターナー賞を受賞。日本では2022年に「桜」シリーズにフォーカスした個展「ダミアン・ハースト 桜」国立新美術館で開催されたほか、現在同館で開催中の「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」にもインスタレーションが出品されている。

会場風景

ハーストにとってアジアでは初の大規模個展となる本展は、1980年代後半から現在に至るまでの実践を4つのセクションにわたって包括的に紹介するもの。初期作から代表作、最新作まで約50点の作品を通して、生と死、宗教と科学、欲望と幻想といった作家が一貫して問い続けてきたテーマが会場全体に展開される。

ハーストは開幕に先駆けて行われた記者会見で、「今回の展覧会を実現してくれたキュレーターの皆さんと館長に、本当に素晴らしい仕事をしていただいたと伝えたい。この展覧会では私の約40年にわたるアーティストとしてのキャリアが紹介されている。キュレーターの皆さんが、とても美しく、すっきりとしたかたちで作品を展示してくれたと思う」と話した。

ダミアン・ハースト
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