公開日:2022年1月13日

ダミアン・ハーストの「桜」が今春来日。国立新美術館で3月「ダミアン・ハースト 桜」展が開催へ

ダミアン・ハーストの日本初大型個展でもある展覧会で「桜」を見る。

スタジオでのダミアン・ハースト Photographed by Prudence Cuming Associates. © Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS 2022

イギリスを代表する現代作家であるダミアン・ハーストの最新作「桜」シリーズがこの春来日する。

ダミアン・ハーストは1965年イギリス・ブリストル生まれ。84年からロンドン在住。88年、ゴールドスミス・カレッジ在学中に、学生と共に作品を展示した「フリーズ」展を主催。同展はハーストだけでなく、その他の新進アーティストのキャリアをスタートさせるきっかけになるとともに、「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)」の誕生を象徴するものとなった。

ダミアン・ハースト Photographed by Prudence Cuming Associates. © Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS 2022

95年にはターナー賞受賞。これまでに2012年にはロンドンのテートモダンにて大規模回顧展となる「ダミアン・ハースト」展、ヴェネツィアのパラッツォ・グラッシおよびプンタ・デッラ・ドガーナにて2017年に「難破船アンビリーバブル号の宝物」展、21年パリのカルティエ現代美術財団で「ダミアン・ハースト 桜」展を開催。それぞれ大きな話題を呼んできた。

30年以上にわたるキャリアの中で、絵画、彫刻、インスタレーションと様々な手法を用い、芸術、宗教、科学、そして生や死といったテーマを深く考察してきたハースト。

最新作の「桜」シリーズでは、19世紀のポスト印象派や20世紀のアクション・ペインティングといった西洋絵画史の成果を独自に解釈し、色彩豊かでダイナミックな風景画を完成させた。それは同時に、1980年代後半以降、継続的に抽象絵画を制作してきた作家にとっては、色彩や絵画空間に対する探究の大きな成果でもある。

ダミアン・ハーストのスタジオ風景 Photographed by Prudence Cuming Associates. © Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS 2022

大きなものでは縦5m、横7mを超える画面に描かれた風景は儚くも鮮やかに咲き誇る桜並木の下に身を置いたときのように、鑑賞者を幻想的な世界に誘う。

2021年、カルティエ現代美術財団は本シリーズを世界初紹介。そして、春には満開の桜が咲き誇る国立新美術館に、国内で初めてのハーストの大規模な個展でもある本展が巡回する。会期は3月2日〜5月23日。

本展のために、107点からなる「桜」のシリーズから作家自身が作品を選び、展示空間を作り上げる予定だという。

ダミアン・ハーストのスタジオ風景 Photographed by Prudence Cuming Associates. © Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS 2022

展覧会名:ダミアン・ハースト 桜
会期:2022年3月2日〜5月23日(毎週火曜日休館 ※ただし5月3日[火・祝]は開館)
開館時間:10:00〜18:00(毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで)
会場:国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)
主催:国立新美術館、カルティエ現代美術財団
共催:日本経済新聞社
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

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