2020年には東京都現代美術館で行われた大規模な回顧展が話題となるなど、没後10年を経て国内外から再び注目を集める石岡瑛子(1938〜2012)。いまなお人々を惹きつける鮮烈な創作物と自身の言葉、時代を超越するデザインの生命力を体感する展覧会「石岡瑛子 I デザイン」が、北九州市制60周年記念として北九州市立美術館(本館)で行われる。会期は9月9日~11月12日。
石岡は広告、舞台、映画など領域横断的に活躍し、1980年代からは拠点をニューヨークに移し国際的に活躍した。本展では石岡が東京を拠点にしていた1960〜80年代の仕事を中心に、センセーションを巻き起こしたポスターやCM、アートワークからスケッチまで400点以上の作品を一挙公開する。
表現者にとって大切なのは「ほんとうの自分力」を培う=「私」を磨き抜くこと。石岡はその信念を胸に、写真や映像、イラストなど多様な分野のトップランナーたちとの協働作業コラボレーションを重ねながら、革新的ビジュアルを生み出す創造の旅を続けた。本展は石岡瑛子のクリエイションの核にある「 I=私 」に迫るものとなる。
9月9日には河尻亨一(編集者、銀河ライター)と永井裕明(アートディレクター)によるスペシャルトークも行われる。