公開日:2021年12月10日

現代アーティストのアマリア・ウルマン監督作。ミレニアル世代の虚構と現実を描く映画『エル プラネタ』が1月ロードショー

アマリア・ウルマン自ら主演。自らの母親を母親役に起用するほか、実際の故郷を舞台に、かつての貧困体験や実在する2人組のストーリーを織り交ぜた作品。

ⓒ 2020 El Planeta LLC All rights reserved

2014年、インターネットとともに生きる人々のアイデンティティをテーマに、Instagram上で架空の人物になりすましたパフォーマンス・アート作品《Excellences & Perfections》を発表。一躍脚光を浴び、時代を象徴するアーティストのひとりとなった1989年生まれのアマリア・ウルマン。

2015年にはグッチがInstagram上で展開したアートプロジェクト「#GucciGram」への参加、2016年にはForbes誌が毎年発表する「30 Under 30(世界を変える30歳未満の30人)」にも選出され、2021年の第78回ヴェネチア国際映画祭では新人監督部門審査員を務めるなどめざましい活躍を見せる。現在はニューヨークを拠点に、パフォーマンス、インスタレーション、映像、ネットアート作品などを発表している。

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そんなウルマンは2021年、自身が監督・脚本・主演・プロデュース・衣装デザインを務めた初の長編映画作品『エル プラネタ』をサンダンス国際映画祭で発表。釜山国際映画祭フラッシュフォワード部門(アジア地域以外の才能ある監督を奨励する部門)にも選出されるなど高い評価を得た本作が2022年、日本で公開されることになった。

ストーリーは、次のようなものだ。ロンドンでの学生生活を終えた駆け出しスタイリストのレオ(アマリア・ウルマン)は、母親(アレ・ウルマン)が暮らす故郷スペインの海辺の町・ヒホンに帰るが、その母は家賃滞納でアパートも退去を迫られてるギリギリの状態。ふたりはお金も仕事もない厳しい状況ながらも、身分不相応に“SNS映え”するスタイリッシュな暮らしを目指すが……。

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ウルマン自ら主演し、自らの母親を母親役に起用するほか、実際の故郷を舞台に、かつての貧困体験や実在する2人組のストーリーを織り交ぜた本作は、《Excellences & Perfections》と同様、見る者を虚構と現実の交錯する新鮮な鑑賞体験へと導く。

Instagramから映画の世界へ飛び込み、現代の閉塞感を勇気とユーモアで描いた本作は、ウルマン会心の新境地と言えるだろう。

映画は2022年1月14日よりホワイトシネクイント、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。

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映画『エル プラネタ』
監督・製作・脚本:アマリア・ウルマン
上映時間:82分
配給:シンカ
2022年1月14日よりホワイトシネクイント、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開
https://synca.jp/elplaneta/

【総勢90組180名様を試写会にご招待!】
日時:12月15日 18:10開場/18:30上映開始
場所:東京都写真美術館ホール(東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内)
トークイベントゲスト:林央子、haru.(予定)
申し込みフォーム(*応募締め切り 12月12日 正午)

野路千晶(編集部)

野路千晶(編集部)

Editor in Chief