公開日:2025年1月31日

渋谷駅前の陶板壁画《ハチ公ファミリー》が撤去へ。駅の再開発に伴い

画家の北原龍太郎が原画を手がけ、1990年に設置されていた

JR東日本渋谷駅前の《ハチ公ファミリー》 撮影:編集部

JR東日本渋谷駅前に設置されている陶板レリーフ《ハチ公ファミリー》が撤去される。

「100年に1度」とされる大規模な再開発が進む渋谷駅。待ち合わせスポットとしても長年にわたって親しまれてきた《ハチ公ファミリー》は、長野県出身の画家・北原龍太郎が原画と監修を手がけ、日本交通文化協会の企画のもと1990年に設置されたもの。同年に渋谷区北口広場が「ハチ公前広場」と名称を変更したことを記念して制作された。

約1200ピースを超える陶板で構成される、縦4.0m×横15.0mの巨大な作品で、「もしハチ公に家族がいたら?」というテーマのもと、「生前は何かと寂しかったハチ公が、大家族に囲まれて幸せそうな様子を描きたい」との北原の願いが込められているという。帰らぬ主人を待ち続けたハチ公の銅像と向かい合うように設置され、ハチ公を20匹の秋田犬や太陽、月、星が囲み、虹がかかった様子を描いた色鮮やかな作品だ。

JR東日本渋谷駅前の《ハチ公ファミリー》 撮影:編集部

渋谷駅では1月26日に、ハチ公改札が移転。NHKなどの報道によると、作品の撤去は駅の再開発に伴うもので、すでに工事のためのパーテーションが設置されている。

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