公開日:2022年2月10日

第46回木村伊兵衛写真賞、5名のノミネート作家が決定

写真家の登竜門であり、1975年より続く木村伊兵衛写真賞。このほど一次選考会が開かれ、ノミネート作家と作品が決定した。

選考委員の大西みつぐ、長島有里枝、澤田知子、小説家の平野啓一郎が選考会場で作品を見る様子

写真家の故・木村伊兵衛氏の業績を記念し、1975年に創設された木村伊兵衛写真賞は「写真界の芥川賞」とも呼ばれる写真家の登竜門。これまでの受賞者に石内都(第4回)、今道子(第16回)、柴田敏雄(第17回)、畠山直哉(第22回)、長島有里枝(第26回)らが名を連ねる。

昨年は新型コロナウイルスの影響で選考を延期し、このたび2年分の作品をあわせて選考するかたちで一次選考会が開かれ、ノミネート作家と作品が決定した。

ノミネートされたのは、複数の写真からひとつのイメージを生み出す「digital weaving」という手法で実在しない風景を生み出すシリーズを手がけてきた顧剣亨(コ・ケンリョウ)、世界の都市をフィルム撮影し、膨大な写真を手作業で貼り合わせることで都市の俯瞰図を作る西野壮平。そして、高齢者専用の弁当配達のアルバイトをしながら配達先の日常をとらえる福島あつし、言語による意思疎通の難しい異国の地で出会った女性たちの静謐なポートレイトを撮る山元彩香、インターネットで見つけた特定の場所の画面上の情報(イメージ)の撮影を起点に方法でイメージを作りあげる吉田志穂の5名。

選考会場の様子

選考に際しては、まず写真関係者がアンケートで候補者を推薦し、選考委員である写真家の大西みつぐ、長島有里枝、澤田知子、小説家の平野啓一郎が評議を重ねた。

この後、二次選考会を経て第46回木村伊兵衛写真賞の受賞者を決定し、結果は3月中旬の朝日新聞、および朝日新聞出版ニュースサイト「AERA dot.」にて発表される予定だという。

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