現実空間と仮想空間を往来する、美術家・雨宮庸介の新作展示。「まだ溶けていないほうの山梨県美」が、山梨県立美術館にて2月27日から開催

美術館内とメタバースを舞台とした展示企画シリーズ「LABONCHI」の第2弾。会期は2月27日〜3月24日。

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山梨県在住の現代美術家・雨宮庸介(1975〜)による新作展示「まだ溶けていないほうの山梨県美」が、2月27日〜3月24日に山梨県立美術館で開催される。《溶けた林檎の彫刻》《1300年持ち歩かれた、なんでもない石》等の代表作品で知られる雨宮が、現実空間(美術館内)と仮想空間(メタバース)を往来する新作を発表する。

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本展は山梨県立美術館を舞台に行われている、いままでにないアートの可能性を模索するシリーズ「LABONCHI」の第2弾。アーティストやクリエイターの経験や直感によって仮説を立て、美術館を実験室として実践し生まれる視点や驚きを広く共有することをミッションとしている。前回は、たかくらかずきの個展「メカリアル」展が開催された。

彫刻作品や自身の体を使ったパフォーマンスや映像作品など、様々な方法でアート作品制作に取り組んできた雨宮。

雨宮庸介 溶けた林檎の彫刻
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展示では、視野を拡張するVRヘッドセットを使用したデジタル映像作品も見られる。雨宮によるV(仮想)とR(現実)のテーマがどのように拡張されるのだろう。

「(中略)この世界そのものが、目の前のモチーフをそのままに、ほかでもない『ここ』をそっとアート作品に翻訳し、もう一つのありえた世界と秘密裡に並走をはじめる。それをいま読んでいるあなたにだけそっと耳打ちすること、それこそが僕なりのアートにおける実践の1つであり、この世界へのV・ヴァーチャルとR・リアリティの創造的な実装の1つなのです。」

と雨宮はステートメントを残す。

本展開催にあたって、ドラマトゥルクとして劇作家の石神夏希、振付演出にダンサーの浅井信好、VR撮影に映像作家の飯田将茂、演奏にサンガツの千葉広樹、会場設計にGROUPの井上岳、編集に吉田山が参加。気鋭のクリエイター陣が作家をサポートしていることも追記したい。

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会期中の3月23日、24日には、座談会「なにが溶けていてなにが溶けていなかったのか?」も開催。本展での経験を元にメタバースの可能性や発見についてのトークセッションとなる。申込不要の定員100名の先着順だ。詳細は公式ホームページを確認してほしい。

スケジュール  2024年2月27日〜2024年3月24日
開館時間     9:00 〜 17:00
休館日     月曜日
入場料     無料
展覧会URL   https://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/2024/1305.html
会場      山梨県立美術館
※3月4日(月)~11日(月)は館内整備のため臨時休館
※3月17日(日)は14:00~14:30の間、VRゴーグルを用いた仮想空間体験は休止

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